東京散策(2015年8月)


東京散策(2015年8月)
2015年8月28日(金)~8月30日(日)
更新:2024年4月10日(水)
 
先週半ばより、暑さが和らぎ秋を思わせる日々が続いている・・・・・と言うよりは、9月下旬〜10月上旬といった、少し肌寒いくらいの気候である。
 
さて、先週末は、2泊3日で東京を散策してきた。
きっかけは、長男から私へのバースデープレゼント(夫婦での、歌舞伎観劇のご招待)である。ご丁寧に、新幹線往復チケットまで添えられていた。
 
当初の予定では、「歌舞伎を観る8月28日(金)の日帰り」を予定していたのだが、盆帰省した際に、「九州の兄夫婦が、親戚の結婚式で週末に上京する」と言う話を聞き、もしかしたら、東京で会う機会が出来るかもしれないと思い、宿泊旅行に切り替えた訳である。
 
■8月28日(金)
歌舞伎の方は第二部(開演時刻14:40)だったので、10時に三島の自宅を出て、新幹線で東京に向かう。
三島駅のホームで思い出してみたら、新幹線に乗るのは、4月の金沢旅行以来であった。そう言えば、この時の旅行も、長男からカミサンへのバースデープレゼントだった。
最近は、東京へは車で出ることが多くなったので、新幹線は久しぶりである。
 
1 いざ出陣! 新幹線で景気づけの一杯。
 
まずは、東京駅から山手線で有楽町に回り、本日のホテルがある東銀座まで歩く。
ホテルは、ヴィアイン東銀座。泊まるのは、2年前の「お花見ウォーキング」の時に続き、2回目である。
今回は間際の1週間前に予約したので、6,700円/人と前回よりも少し安かった様に思う。
チェックインは15:00からなので、取りあえず荷物だけフロントで預かって貰い、すぐ近くにある築地場外市場を散策することにした。
 
築地場外市場に行ってみると、平日と言うのに、大勢の観光客で溢れかえっており、食堂はどこも盛況であった。
我々夫婦も、安くて美味しそうな店があれば入ろうと思ったのだが、どの店も、「落ち着かない造作」の「汚い店」なのに、結構な強気のお値段設定であり、福岡で美味しい魚を食べて来たばかりだったこともあって、とてもじゃないが「築地」と言う地名だけで高値付けしている店に入る気がしなかった。
結局、ランチは、いつもの様に、ファミレスでビール&フードである(笑)。
 
2 築地場外市場は平日と言うのに沢山の人出
 
 
歌舞伎を観るのは初めてであり、要領が分からなかったので早めにと思い、開演1時間前に歌舞伎座まで来て見たのだが、「開演30分前からしか入場できない」との事だったので、地下のお土産屋さんエリアで時間を潰す。
こちらも、物凄い人であり、歌舞伎の人気を現している様だった。
 
4 歌舞伎座の地下にあるお土産店エリア
 
5 2年前に建て替えられた歌舞伎座
 
 
時間になったので、施設内に入り指定の座席を探したところ、何と、最前列の席であった。息子もエライ気張ったものである。
事前にチケットの座席番号まではチェックしてなかったのだが、確かに、チケットには1等席(15,000円)と書かれていた。
 
7 座席は何と最前列の1等席
 
 
 
この日の出し物は以下のとおり。

芝居
役者
ひらかな盛衰記『逆櫓(さかろ) 船頭松右衛門(実は樋口次郎兼光)[中村橋之助]、畠山重忠[中村勘九郎]、女房およし[中村児太郎]、漁師権四郎[板東彌十郎]、お筆[中村扇雀
銘作左小刀『京人形 左甚五郎[中村勘九郎]、女房おとく[板東新悟]、京人形の精[中村七之助

初めて歌舞伎を観て、一番印象に残ったのは、女形の役者さんの「声」と「立ち居振る舞い」が、何と色っぽいかという点であった。
世の女性陣には申し訳ないが、本物の女性よりも格段女性らしい。
それに、他のお芝居と同じ様に男優と女優が芝居を演じている様にしか見えないのが凄い。
 
夕食は、銀座4丁目まで出て、[がんこ銀座4丁目店」で取る。がんこは、リーズナブルな料金で美味しい料理が食べられるので、良く利用しているが、キッカケは、夫婦で旧東海道を日本橋から京都三条大橋まで歩いた時に、55歳の誕生日に三条大橋にゴールした時に祝杯を上げたのが、がんこ三条本店だったのである。それ以来、がんこをご贔屓にしている。
 
10 「がんこ」のお通しは まぐろ料理
 
11 本まぐろ寿司。解体ショーでさばかれたまぐろを使っているらしい。
 
12
 
13
 
■8月29日(土)
翌日は、朝から小雨模様。
この日は、一日、東京の西部にある吉祥寺を散策する予定である。
住所で言うと、東京都武蔵野市にある地区の総称名である。
吉祥寺は、住みたい街のランキング上位にいつも入る人気の街であり、前々から、一度散策してみたいと思っていた街である。
JR中央線(総武線)の南側にある井の頭公園には、もう何度も来ているのだが、吉祥寺駅近辺と、北側に広がる商業エリアの方を散策してみたいと思っていた訳である。
 
そして、実は昨年の5月、その計画をして吉祥寺に来たのであるが、午前中に行った立川でランチを取った際に、ファミレスで黒霧島(芋焼酎)のハーフボトル900mlを1本空けてしまい、飲み過ぎて、吉祥寺に着いた時には気持ちが悪くなってしまったのである(笑)。
 
と言う事で、今回はそのリベンジである。
JR有楽町駅から山手線、中央線と乗り継いで、吉祥寺駅に到着。
改札を出ると、そのまま駅と直結している店・アトレに吸い込まれた。
 
「吉祥寺には、雑貨の店が沢山ある」と、スマホで調べていたカミサンは、目を輝かせて、並んでいる雑貨を物色し始める。
アトレのこのフロアには、テナントとして入っている小さな雑貨店の並びが3列あり、その店の並びが、更に奥に続いている。
取りあえず、3列の雑貨店の並びをジグザグに見て回り、奥へと進む。
 
店ごとに、独自の仕入れルートを持っていると見えて、置いてある雑貨が、店ごとに全く違う毛色の商品のため、全然飽きない。
気を引く雑貨が数多くあったが、まだ先が長いので、取りあえず買うのは自重して、見るだけに徹した。
 
14 吉祥寺駅直結の店に並んでいた雑貨に、早速 目を輝かせるカミサン
 
15 面白い雑貨たち「ぐれだるま」
 
16 面白い雑貨たち「おろし器」
 
アトレを後に、JR線の北側エリアに出ると、次はハモニカ横丁に入ってみた。
この横丁は、狭い道が縦横に走る一角であったが、期待に反して、雑貨の店としては「木製の手作り商品を置いた店」くらいしか見つからず、多くは、「食の店」や「シャッターが下りた店」であった。
 
17 ハモニカ横丁
 
18 ドイツから届いた手製の木グッズ(ハモニカ横丁の雑貨屋)
 
ハモニカ横丁を抜けて、ダイヤ街と言うアーケード通りに出る。
通りを西に進むと、陶器屋さんがあったので入ってみた。
2階に雑貨が置いてあり、香炉の代わりに使えそうな、鉄製の灰皿の様な置物があったのでチェック。買物候補の一つである。
 
19 香炉代わりに使えそうな鉄製の灰皿(ダイヤ街の陶器屋)
 
20 天井から吊すロウソクがオシャレ(家具蔵)
 
アーケード街を先に進むと、中華ファミレス・バーミヤンが目に入った。前日にオープンしたばかりだそうである。
我々夫婦にとっては、この桃マークのレストランも贔屓の店である。
やはり、旧東海道ウォーキングの際に、五十三次の15番目の宿場・蒲原宿(静岡県)で見つけて入り、冷やしたジョッキーに注がれた生ビールと、鶏の唐揚げがとても美味しかったので、以来、桃マークを見つけると、反射的に入店して、鶏唐にビールを注文するのがクセになってしまっている(笑)。
この日も、早速バーミヤンでランチタイムと相成った。
 
食後は、西の方にある北欧ストリートと呼ばれるエリアを目指して、歩を進める。
大正通りと呼ばれる それほど広くない通りを西に進むうちに、雑貨店がポツポツと姿を見せ始めた。
各店に入って、雑貨を見て回るのは本当に楽しいものである。
その中で、木製のオモチャを置いてある店に入った時に、我が家にもあるオモチャを見つけた。子供達が幼稚園の頃に買ってあげた木製の積木タイプのオモチャである。
その価格を見て、余りの高さに驚いてしまった。確かに、昔買った時も決して安くはなかったのだが、「ウチにある4種類のオモチャ」の、この店での売価を合計すると、10万円を超えるのである。
思わず、「iPADが買える値段だナァ。ウチも昔はお金持ちだったんだあ。今は年金暮らしだけど。」と、冗談が出てしまった。
ちなみに、「子供の幼稚園時代に買った」と書いたが、この時期については、後で一悶着が付くことになる。
 
21 大正通り
 
22 木製の人形(北欧ストリートの店)
 
北欧ストリートの西の端まで見て回ったあとは、大正通りを左折して中道通りとぶつかる辺りまで南下。
この辺りは閑静な住宅街であり、吉祥寺の繁華街まで歩いても近いので、住むのには良さそうなエリアである。
中道通りにも、雑貨屋さんがポツポツと並んでおり、昔よく見た「ペン先の付いたインクペン」やら「ペーパーナイフ」を置いてある店、「仮面舞踏会に付けていく仮面」をズラリと並べてある店、天井から吊して物を掛けたりする「鉄製のアンティーク雑貨」の店、カエルにちなんだ雑貨を揃えている店など、見て回るのがとても楽しい通りである。
 
23 カエルの店Cave(中道通り)
 
色々と見て歩くうちに、結構な道のりを歩いた様で、久しぶりに脚が棒になってしまった。
そこで、「どこかで休憩しよう」と思ったら、考えることは皆同じなのか どの喫茶店も満席であり、探し回った挙げ句、結局、吉祥寺駅直結のキラリナまで戻って来て、椿屋カフェで一服した。
 
二日目の宿泊は、長男が住む賃貸マンション内にあるゲストルームを予約している。
ゲストルームは、マンションの住人である息子がいないとチェックインできないのだが、息子の仕事の関係で、19時に大崎で落ち合うことになっている。
まだ、2時間以上あるので、新宿に出て、東急ハンズで買物することにした。
色鉛筆のシャープペンシルを買いたかったのである。
 
私は、教養系の本を読む時には、ポイントとなる箇所に線を引くのを好むのだが、これまで試した結果、
 ●「蛍光ペン」はインクが裏面に滲むし、
 ●「ボールペン」は裏面に線が浮き出てしまうし、
 ●「クレヨン風の蛍光ペン」はカスが出てベト付くし
で、どれもパっとしなかった。
ところが、先日、たまたま展示会の景品で貰った「鉛筆芯付き使い捨てペン」で線を引いたところ、調子が良かったので、「色鉛筆を使うのが良さそうだ」と思い、削らなくて済む様に色鉛筆のシャープペンシルを探していたのである。
そしてネットで見つけたのが、グラフィティメイト(ペンコ)という商品である。
ところがこの商品、何処のサイトを見ても「在庫なし」なのである。
そこで、東急ハンズなら置いてあるかもしれないと思った訳である。
しかしながら、東急ハンズにも結局なくて、代わりに1本120円のシャーペン色鉛筆が売っていたので、「まあいいか」と妥協して4色ほど買って来た。
 
24 新宿南口の南側にある連絡路。下をJR各線が走っている。
 
25 新宿西口の高層ビル。連絡路の下はJR新宿駅
 
26 高島屋に隣接する東急ハンズ
 
27
 
夕食は大崎で取ることにし、クリスピードーナツをお土産に買って、山手線で大崎へ。
 
大崎駅の裏手にある「日本海 海の華」で夕食を取る。
食事を終えて駅まで戻るのが19時頃だろうと計算していたのだが、食事中に息子から電話が入り、「到着は20時になりそう」との事だったので、着いたら店まで来て貰うことにした。
 
28 「日本海 海の華」のお通し。酒は八海山とニッカ竹鶴の水割り。
 
29 厚揚げ味噌焼き
 
30 活ダコと平目の刺身
 
31 大根と水菜のサラダ
 
32 豚肉の白菜巻き
 
33 南瓜饅頭
 
息子の賃貸マンション「パークシティ大崎ザ タワー」は、JR山手線大崎駅から徒歩6分のところにある40階建ての高層ビルである。
向かいにはセブンイレブンがあるし、お隣には近々、スーパーマーケット・ライフも開店するらしい。
この日に泊まる部屋は、30階にあるゲストルームKAEDE。3,000円/人と言う安さでありながら、ゆったりとした部屋、全自動で適温のお湯が張れる広い浴室、正面に東京タワーも眺められる夜景など、言う事なしの施設である。アメニティグッズも勿論用意されている。
但し、予約できるのは、このマンションの住人だけである。
 
34 息子のマンション内のゲストルームにチェックイン
 
35 ロビー
 
36
 
37 ゲストルーム
 
38
 
39 全自動のお風呂
 
40 ゲストルームからの夜景。東京タワーも見える。
 
41 ベランダ
 
42
 
43
 
まずは、4階の息子の部屋にお邪魔して、ワインで乾杯。
息子は、自分と、もうすぐ帰宅する彼女(後の妻)の二人分の夕食・パスタを作り始めた。
息子は、学生時代にイタリアンの店「TO THE HERBS」でバイトしていたので、息子の作るパスタは、なかなかのものである。
 
やがて、彼女が仕事から帰ってきたので、4人で改めて乾杯。
その後の会話で出て来たのが、北欧ストリートの店で見た「木製の積木タイプのオモチャ」の話である。
カミサンが、「幼稚園の時に買った」と言ったら、息子が「小学校の時だ」と強く反論したのである。
カミサンが、「幼稚園の時で間違いない」と主張したところ、
息子曰く、「クリスマスプレゼントに何が欲しいか書け」と言われたので、ゲームボーイと書いたのに、プレゼントされたのが、あのオモチャだったので、良く憶えてる」とのこと。
結局、カミサンが折れて、「二男が幼稚園の時だったかもしれない」と言うことで、一件落着した。
 
ついでに、子供の頃の話に花が咲き、
●ウチではゲーム禁止だったので、兄姉3人が、近所に住む長男の友達の家に行ってゲームをさせて貰っていたとか、
漫画禁止だったとか、
●息子が内緒で買って来た「スラムダンクの漫画」が、私に見つかって、BOOK OFFに売り飛ばされたとか、
●それをコッソリ長女が買い戻して、隠し持っていたとか、
塾禁止だったとか、
●それでも、結局は、長女と長男は中3の時に塾に通ったとか、
●その時の最初の塾代は、小遣い(お年玉の貯金)から出したとか、
●月々、僅か500円の小遣いの中から、罰金を取られて、ヤリクリが大変だったとか、
●携帯電話の基本料金を超過した分は、小遣いから徴収されたとか、
だから、お金にはキチンとしている今があるのも父ちゃんのお陰だとか、
まあ、色々な話題が尽きなかった。
 
そうこうするうちに、23時頃までお邪魔してしまったが、息子は、この時間から、歩いて数分のところにある会社事務所に行って、仕事をするらしいし、彼女も、翌日は普通に出勤すると言うのだから、若さである。年寄りには、とても真似ができない(笑)。
 
■8月29日(土)
 
最終日は特に予定もなく、雨模様でもあり、早々と、朝の8時半にはマンションを出て帰途についた。
エキナカで買物をしたかったので、品川ではなく東京駅まで山手線で行き、お昼ご飯のお弁当をエキナカで調達してから、新幹線に乗る。
 
東京では小降りだった雨も、小田原辺りからはどしゃ降りに変わった。
そして、昼前には自宅に戻って来たのだが、夫婦ともに「あ〜疲れた」が第一声であった。
年を取ると、2泊3日の旅行は、結構シンドくなってきた。二日目に長距離を歩いたのも効いてはいるが。
 
そして、最後に出た言葉も、夫婦で同じ言葉であった。
「我が家が一番」