餅搗き(もちつき)2012


餅搗き(もちつき)2012
2012年12月22日(月) 雨
 
本日は、我が家で年末恒例になっている餅搗きの日。と言うのに、朝からどしゃぶりの雨である。
「午前中で雨は上がる」と言う天気予報を信じて、今年の餅搗きは午後からに変更した。
 
我が家で餅を搗く様になったのは、かなり昔である。
元々、カミサンの実家では、ずっと前から自宅で年に何度か餅を搗いていて、私も、婚約時代だったか新婚時代だったかは忘れたが、一度搗かせて貰ったことがある。
その後、三島に自宅を持った時に、カミサンの実家より木臼と杵(きね)を1個ずつ戴いたのが、我が家の餅搗きの始まりである。
 
我が家の場合は、餅を搗くのは暮れだけであるが、その際に、最初のうちは餅米を蒸かす蒸籠(せいろ)と釜は、毎回、カミサンの実家から借りていた。
しかしながら、毎年必要になるものだからと思い、何年か経ったある年に、蒸籠と釜を購入することにし、インターネットで探して購入した。
餅搗きの道具としては、この他に餅米を研いで一晩寝かすための大きな容器と、搗いた餅を入れて保管するための「もろぶた」が必要であり、これも少しずつ揃えた。
 
10年ほど前からは、お向かいのご夫婦も餅搗きに参加される様になり、また、最初は小さかった子供達も、大きくなるにつれて餅搗きを手伝う様になり、我が家では賑やかな年末恒例行事となって行った。
 
お餅の形は、地方によって異なるが、私の田舎である福岡では丸餅であり、搗いた餅はすぐに千切って丸める。
しかしながら、関東やここ静岡では切り餅らしく、搗いた餅は、薄く延ばしてから包丁で切る様である。
我が家ではどうかと言うと、こちらの習慣に合わせて切り餅にしている。しかしながら、「お鏡」の餅だけは切り餅と言う訳にはいかないので、丸めて作る。
この丸めるのが実は難しい。単に手のひらで丸く形を整えるだけだと思っていたのだが、それでは表面がツルンと滑らかで美しい円形の鏡餅は絶対に出来ない。
そこで登場するのが、お向かいのご主人である。
 
お向かいのご主人は、山形出身の方であるが、餅を丸めるのがとても上手であり、見ていると綺麗な鏡餅が出来上がる。
どうやら、餅の丸め方には特別なやり方があるのを知った。それは、手のひらで転がして丸めるのではなく、餅の表面を引っ張り、引っ張った餅の端を餅の底面に集めて内側に丸め込む様にして行くのである。
そうすると、餅の上面は、デコボコしない滑らかな表面の丸い餅に仕上がるのである。こういう技は、大人から子供へと引き継がれて行くものなのだろう。
 
いつもの年は、だいたい15臼前後を搗いて、冷凍保存して1年を掛けて食べ終えるのだが、餅の消費量が少し減って来たのと、今年は男の子供達が忙しくて来れないこともあって、半分以下の6臼に減らした。
お向かいさんも風邪ぎみだったので、何年ぶりかで、夫婦での餅搗きとなった。
帰省して来ている娘が、搗いた餅を薄く延ばす役と、包丁で切る役を引き受けてくれたので、何とか今年も無事、餅搗きを終えることが出来た。
子供達も、それぞれの生活を持ち始めているので、まあ、暮れの餅搗きは、夫婦でやることになっていくのだろうと思っている。
それにしても、久しぶりの重労働で疲れましたワイ。