読書


読書
2013年4月13日(土) 晴れ
 
今日は、富士山の湧き水を汲みに、富士吉田に行くことにしていたので、早起きして、5時に自宅を出発しようとしたのだが、何と、車のバッテリーが上がっており、エンジンが掛からないトラブルが発生してしまった。
すぐに、JAFに電話したのだが、「到着までに30分は掛かる」と言われたため、やむなく、本日の水汲みは延期することにした。
 
さて、本日は、読書について書いてみようかと思う。
 
実は、「読書」と言うキーワードが浮かんだのは、昨日、ちょうど読み終えた本の著者について、ビックリしたのがキッカケである。
本の作品名は「海の底」、著者は有川浩(ありかわひろ)さんである。
 
「この方」の作品は、最近になって読み始め、「空の中」に続き、この「海の底」が2冊目である。
では、何にビックリしたかと言うと、「この方」と書いた有川浩さん、1冊目の時から「ありかわひろし」さんだと思い込んでいたのだが、昨日、2冊目を読み終え、巻末のプロフィールを読んだところ「ありかわひろ」さんと読むことが分かったのである。
と言っても、別に読み方が予想外だったからビックリした訳ではない。何と「この方」は女性作家だったのである。
本の内容や表現、登場人物の言葉遣いなどから、まさか女性作家が書いたものだとは思いもよらなかったので、本当に唖然としてしまった。
確かに、言われてみれば、「空の中」に出て来る女性自衛官や、「海の底」に出て来る女子高生の表現に、女性ならではの繊細さがあった様な気もするが。
 
さて、前置きが長くなったが、読書の話に戻す。
 
私は、子供の頃から、読書が好きでは無かった。はっきり言えば嫌いだった。
漫画は良く読んだが、本(小説)は全く読まなかった。
 
小学校の同級生に、読書好きで本を沢山読んでいる寿(ひさし)君と言う親友がいて、私は、母親からいつも「寿君の様に読書しなさい」と言われていたものである。
でも、全く本は読まなかった。読んだ本と言えば、母親から渡されてムリヤリ読まされた「本当にあった美しいはなし」とか何とか言う短編集だけである。
 
そして、この兆候は社会人になるまで続いた。
中学、高校で読んだ本は0冊。勿論、大学に入ると、講義の宿題のために、読まざるを得なかった本が数冊(「ベニスの商人」、「菊と刀」だったかな)あったが、嫌々読んだので、内容は全く憶えていない。
 
そんな私が、本を読み始めたのは、就職して1年目である。
この年は、就職先の東京から、故郷の福岡に何度も帰省したが、移動手段としては、新幹線を使うことが多く、そうなると、片道7時間の新幹線の中で、時間を持て余してしまうため、本でも読んで見るかと言う気になり、帰りの新幹線に乗る前に、博多駅内の書店で買い求めたのが、森村誠一さんの「人間の証明」だった。
 
当時、映画化がされて、巷でも良く耳にする作品だったので、選んだ様な気がする。
言ってみれば、「人間の証明」が私が買った、即ち、私が自分の意志で読んだ最初の本である。
これが、なかなか面白かった。
それからは、森村さんの作品を何冊も読んだ、「出ている文庫本は読み尽くす」と言って良いほど読んだ。
そのうちに、似た様な内容のものが多くなり、題名を見ても、どんな内容だったか区別が付かなくなるくらい読んだ。
 
最初に読んだのが、新幹線の中だったと言うのが影響しているのかもしれないが、私の場合、読書するのは、電車の中だけである。
これは、今でもそうである。
 
自宅で読むと言ったら、残りページが少なくて、翌日の通勤で読むには足りないと言う場合に、翌日の本を新しい本にするために、残りページをウチで読むと言うくらいである。
 
読書について、私には一つ拘りがある。それは、読み始めたら、最後まで読むと言うことである。どんなに面白くない本であっても、読み始めた以上は、最後まで読むと言うことである。
面白くない本に当たったら、最悪である。あまり気が進まないために、数ヶ月〜1年くらい読みかけたまま、読書が中断すると言うことも時々ある。
面白くない本は、放り投げて次の本を読めば良いのだが、それが出来ない。
従って、本を選ぶ時は、どうしても、過去に読んで面白かった作家の本に偏ってしまう。
だいたい、面白かった作家の本は、集中的に買って読む。
最初に読んだのは、前述のとおり森村誠一さんの作品であるが、その他には、大藪春彦さん、今野敏(こんのびん 本名はさとし)さん、清水一行(しみずいっこう)さん、白川道(しらかわとおる)さん、高杉良さん、半村良さん、藤原審爾さん、山崎豊子さん、和久俊三さん、灰谷(はいたに)健次郎さん、大川隆法(りゅうほう)さん、江上剛(ごう)さん、内田康夫さん、五木寛之さん、シドニィ・シェルダンさん、ダニエル・スティールさんなどが冊数の多い作家である。
最近読んだ本で面白かったのは、池井戸潤さんの「下町ロケット」、「空とぶタイヤ」、「オレたち花のバブル組」、百田尚樹さんの「永遠の0」。昨日読み終わった「海の底」も面白かった。
 
本を買う場合、昔は、店頭で選んで買うしか方法が無かったが、インターネットが普及し始めてからは、ネット通販で買うのが殆どになり、店頭へ行くのは、新刊の情報を得るのと、時間潰しの目的になってしまった。
また、読んでしまった本については、昔は、記念に取っておきたいという気持ちが強かったのだが、何回かの引っ越しの際に、処分した経験を経ることで、割り切って処分すると言う気持ちに慣れ、今では、数年に一度、BookOffに持ち込んで引き取って貰っている。
そうなると、「一度読んだら処分するのだから、中古本でもイイか」と言う気分になり、最近では、ネットで中古本を買うのが殆どになってきた。
 
旬のものは、中古本と言えども安くはないが、出版後1年も経てば、1円で販売されるものが多いので、最近は、251円(1円+送料250円)で、アマゾンから買うのが当たり前になってきた。
中古本とは言っても、殆ど新品の様なものが多いので、今では全く気にならなくなった。
 
読んだ本については、あるときから記録を残し始めており、それが、もう少しで千冊を超えそうである。
嫌いだった読書、社会人になってから始めた読書が、35年間のうちに、よくもここまで増えたものである。
 
しかしながら、就職して以来始めた通勤電車での読書ではあるが、定年を前にして、通勤自体が残り僅かである。
さてさて、リタイヤと共に、このまま私の読書も終わってしまうのであろうか。