万年筆


万年筆
2010年6月24日(木) 晴れ
 
皆さん、今でも万年筆を使っていますか?
 
昔は、中学校の入学祝いと言ったら万年筆が多かったものである。私が中学校に入学した当時(1967年(昭和42年)頃)は、セーラー、パイロット、プラチナと言うのが主流だった様な記憶がある。
短かびの キャプりき取れば 墨(すみ)ちょびれ すぎ書きすらのはっぱふみふみ」という大橋巨泉さんのキャッチコピーが流行したのも、この頃である。当時は、ミニサイズ、キャップレスというのが流行った時代だ。私は、全身シルバー金属ボデーのプラチナミニサイズ細字万年筆を愛用していたものである。
 
ところが、この万年筆も、いつの頃からか段々と周りには見なくなり、代わりにのし上がって来たのがボールペンである。BICの愛称で広まったスベリ滑らかなボールペン、その次が、さらに滑らかになった水性ボールペンの時代である。中には、色とりどりの蛍光ボールペンなど、まさに、ボールペン全盛時代が今も続いている。
私も、知らずしらずのうちに万年筆は使わなくなり、買い置きしていたプラチナのスペアインクカートリッジだけが机の引き出しに眠っていたものだ。
 
そんなある日のこと、私は、帰りの通勤電車(新幹線)で本を読むのが習慣になっているのだが、2006年の秋、好きな作家の一人・雫井脩介(しずくいしゅうすけ)さんの小説「クローズド・ノート」を読んでいるうちに、万年筆への想いがフツフツと再燃してきた。この歳になると、自分だけの一本、自分の筆圧に馴染んだペン先というもの(万年筆)を持つのも悪くないナァという気持が押さえられなくなってしまった。
 
そして、いろいろと吟味した結果購入したのが、ペリカン社のスーベレーンという万年筆である。ブルーのボデー、インクもロイヤルブルーを使っている。
 
あれから1年半が経ったが、ペン先が私の強めの筆圧に馴染んだせいか、滑りがとても心地よい。今では、毎日の仕事に欠かせない存在となっている。いいものを長く使いたいという想いが、歳を経るに連れて強くなるのは私だけだろうか。
 
みなさんも、自分の万年筆を持ってみてはいかが。
 
1 愛用の万年筆「スーベレーン」