北海道旅行 2014/秋


北海道旅行 2014/秋
2014年10月13日(月)~10月15日(水)
更新:2024年1月30日(火)
 
秋の北海道に行って来た。
 
北海道旅行は、2年半ぶり8回目になるが、秋の北海道は、今回が初めてである。勿論、紅葉巡りが目的である。
 
前々より、「定年退職記念&還暦記念」として、10日くらい掛けて、秋の北海道を車で周遊するプランを企画・調査していたところだったのだが、先日、よく利用する読売旅行のダイレクトメールを見ていて、「紅葉巡りのお手頃なプラン」が載っていたため、「まあ、これでいいか」と思い、申し込んだ次第である。
 
私の場合、このブログの名前「黒板五郎(くろいたごろう)」を見ても分かるとおり、北海道には特別な思い入れがあり、北海道旅行に限っては、これまで十分な日数を確保してきた。
具体的には、7泊8日が4回,6泊7日が1回、3泊4日が2回と、旅程は、だいたい1週間、最低でも3泊以上は確保して来た。
しかしながら、今回の読売旅行プランには、3泊以上のプランが用意されていなかったので、「お手頃価格」と言う事もあり。2泊3日で妥協したのである。
それでも、結果的には、色んな事があり、十分に思い出深い旅になった。
 
ちなみに、「黒板五郎と言う名前は、誰でも知っているだろう」と勝手に思っているのだが、知らない人のために補足すると、脚本家・倉本聰(くらもとそう)さんが、北海道の富良野を舞台として書いたTVドラマ「北の国から」の、主人公親子の父親の名前である。演じたのは、田中邦衛さん(故人)。
 
【10月13日(月)】
■往路(三島~新千歳空港)
この日は長い一日であった。何しろ、ツアーの集合時刻が、深夜の3:25である。
3時に予約してあったタクシーで、三島駅南口の集合場所に向かったのだが、深夜の道はスキスキのため、僅か5分で駅前に到着。
 
さすがに、送迎バスはまだ来てなかったので、近くのコンビニに入って、「アルコールと おつまみ」を調達。
 
やがて到着した送迎バスには、既に、富士地区、沼津地区からの参加者が乗っており、我々夫婦を拾ったバスは、更に、長泉町、裾野市、御殿場市と立ち寄って、参加者を拾って行く。
 
御殿場ICから東名高速道に乗ったバスは、途中、海老名SAでトイレ休憩したあと、横浜町田ICで東名高速を下り、保土ケ谷バイパス、首都高の狩場線湾岸線を経由して、羽田空港に着いたのは6時前であった。
 
1 三島から送迎バスで羽田空港に向かう途中に立ち寄った東名高速道の海老名SA
 
車内で、ロング缶(ビール)とワイン小瓶を空けていたので、お腹は空いてなかったが、先は長いので、一応、第二ターミナルビルで朝食を取る。
 
羽田8:00発の「ANA53便」が新千歳空港に到着したのは、9:35
まだ、台風19号の影響は出ておらず、現地の天候は曇りであった。
 
2 苫小牧上空より新千歳空港への着陸態勢に入る
 
 
 
5 新千歳空港に着陸
 
地元手配の観光バスに乗り込み、いよいよ、2泊3日の「北海道バスツアー」が始まる。バスガイドさんは、中年の貫禄ある女性であった。
 
■新千歳空港〜日勝峠(にっしょうとうげ)〜足寄(あしょろ)
新千歳空港を出発したバスは、道東自動車道を東に進む。
夕張の辺りから、道の左右には山々の紅葉風景が広がる。
結構綺麗な紅葉だと思われるのだが、如何せん雲が立ち込めた空のため、鮮やかな紅葉と言う訳には行かず、今ひとつであった。
やはり、紅葉は、太陽に照らされてこそ映えるのである。
しかしながら、ガイドさんは「わー綺麗、まー綺麗」とハイテンションになって、雰囲気を盛り上げている。
 
しかしながら、実は、この後の「ガイドさんの一言」で、私はショックを受けてしまった。
ガイドさんが、「今回の旅では、ここが最高の紅葉ポイントです。」と言われたためである。
と言うのも、今回の旅で、私が一番楽しみにしていた「紅葉スポット」は三国峠(みくにとうげ)だったからである。
ガイドさん曰く、「三国峠の紅葉は、9月で終わっている」と言うことであった。
 
北海道は広いので、紅葉時期が、場所に依って1ヶ月以上幅があることは、私も承知していたし、旭岳などは、9月中旬が紅葉時期だとは知っていたのだが、まさか、三国峠も同じ頃だとは思ってもいなかったので、ちょっとガックリであった。
 
6 道東自動車道の紅葉風景
 
 
 
 
10
 
11
 
12
 
13
 
14
 
15
 
16
 
占冠(しむかっぷ)トマムとバスは進む。
トマムにある「星野リゾートトマム」は、山中に建つ「タワービル」であることは知っていたが、ここ数年、「雲海の見えるテラス」の人気が急上昇中であり、宿泊客が急増しているとのことだった。
 
17 JR石勝線・トマム駅
 
18
 
19 星野リゾートトマム
 
20
 
21
 
バスは、十勝清水ICで一旦、高速道を下り、日勝(にっしょう)にあるドライブイン「とかち亭」へ。
このドライブインには、2年半前に参加したツアーの時にも訪れていたので、余り感動はない。
オプションで頼んであった「豚丼」を食べたあと、買い物タイム。
 
22 日勝峠のドライブイン「とかち亭」
 
23 十勝名物・豚丼
 
24 日勝峠からの眺望
 
25
 
バスは、再び道東自動車道に乗り、次の訪問地、足寄を目指す。
ちなみに、これは後日聞いたのだが、このドライブインは、2日後には閉鎖されたそうである。理由は後で書くことにする。
 
■足寄〜オンネトー〜阿寒湖温泉
道東自動車道の終点・足寄ICで高速道を下り、しばらく行くと、次の立ち寄りポイント「あしょろ庵」に到着。
ここも、前回のツアーで立ち寄った店である。
北海道は牛乳が美味しいので、北海道に来るとソフトクリームを良く食べるのだが、この店にも、「牛乳たっぷり」と書かれたソフトクリームがあったので食べた。
まあ、牛乳たっぷりと言ってる割には、大したことはなかった。
 
26 十勝平野
 
27 あしょろ庵
 
やがてバスは、初日最後の訪問地・オンネトーを目指して出発。
この足寄町と言う町は、町一つが、大阪府にも匹敵するほどの広い町なのだそうであるが、人が住んでいるのは中心部だけであり、少し外れると民家もなくて、夜は真っ暗な道が続くらしい。
 
足寄で有名なものと言えば、歌手の松山千春さんの故郷であることと、背丈が2メートルを超える「ラワン蕗(ふき)」なのだそうである。
 
足寄国道(国道241号)を東に入って行くうちに、前方に雌阿寒岳(めあかんだけ)阿寒富士が見えて来た。
その麓にあるのが、北海道三大秘湖の一つ・オンネトーである。
ちなみに、北海道三大秘湖とは、然別湖(しかりべつこ)の奥にある東雲湖(しののめこ)支笏湖(しこつこ)の奥にあるオコタンペ湖オンネトーである。
オンネトーは、晴れていれば淡いブルーの湖面がとても美しい湖である。
「トー」と言うのはアイヌ語で「沼」と言う意味らしいので、湖ではなく沼と言った方が良いのかも知れないが。
 
オンネトーには、12年前に家族旅行で来たことがあり、その時には、湖(沼?)を歩いて一周したのだが、あいにくの雨模様で、淡いブルーの湖面は見ることが出来なかったし、背後の雌阿寒岳阿寒富士も、雲の中で存在すら気が付かなかった。
今回は、曇り空のため、湖面の淡いブルーはお目にかかれなかったが、雌阿寒岳阿寒富士は見る事が出来た。
 
それにしても、最近は、観光バスまでが、道の狭い、かつ、バス駐車場のないオンネトーまで入って来るようになった様であり、「離合待ち」による渋滞が頻発する様になっている。
 
28 足寄国道(国道241号)の紅葉
 
29 オンネトーと背後に聳える雌阿寒岳(左)、阿寒富士(右)
 
30
 
31
 
32
 
33
 
34
 
35
 
「オンネトー観光」を終えたバスは、宿泊地である阿寒湖温泉へ。
 
この日の宿「ニュー阿寒ホテル」には、17時前にチェックイン出来たため、夕食前に温泉街を散策することにした。
緊縮財政の折、「今回は買い物は控えよう」と思っていたのだが、お土産店の片隅に、掘り出し物の七福神の彫り物を見つけてしまい、購入。
結局、北海道に来ると、毎回、何かしら彫り物を買うのが続いている。
 
36 阿寒湖温泉街で購入した七福神の彫り物(一番手前) 〜我が家の玄関〜
 
【10月14日(火)】
■阿寒湖遊覧
台風19号が逸れることを願っていたのだが、そう思う様には行かず、朝起きたら、案の定、雨が降っていた。
この日は、朝食前に、オプション観光の「阿寒湖遊覧」が予定されているので、朝だけでも、雨に降られたくはなかったのだが。
 
遊覧船の第1便が、6:00出航のため、5:40にホテルロビーに集合し、「船乗り場」まで傘を差して歩く。
「雨の中の遊覧」と言うことで、紅葉の鮮やかさは望めなかったが、代わりに、アイヌ民族衣装を着た女性ガイドさんが同乗して、「ガイド」と「アイヌ民謡の披露」をしてしてくれたのがラッキーだった。
彼女が同乗するのは、毎日、第1便だけらしく、早起きは三文の得(徳)だったと言うことである。
 
途中立ち寄ったチュウルイ島では、大きなマリモを見ることも出来た。これほどのマリモが見られるのは、世界でも阿寒湖だけなのだそうである。
 
37 ニュー阿寒ホテル チェックアウトは朝の5:35
 
38 ホテル内の吹き抜け
 
39 阿寒湖遊覧船
 
40 遊覧船内
 
41
 
42 ニュー阿寒ホテル シャングリラ
 
43 雲が掛かっている雄阿寒岳
 
44 晴れていれば、雄阿寒岳が綺麗に見える(2012/4/27撮影)
 
45 阿寒湖湖畔の紅葉
 
46
 
47 アイヌの代表的な楽器「ムックリ」の演奏
 
48
 
49 チュウルイ島に到着
 
50
 
51
 
52 マリモ展示観察センター(チュウルイ島)のマリモ
 
53
 
54
 
■摩周湖〜知床観光〜網走天都山〜温根湯(おんねゆ)温泉
阿寒湖遊覧からホテルに戻ったのが、7:15頃。
慌ただしく、バイキングの朝食を済ませ、7:45には、ホテルを出発した。
 
知床観光船の出航時刻の関係で、「ホテル出発時間厳守」を前日に言われていたため、本当に慌ただしい朝であったのだが、バスに乗ってみると、添乗員さんより話があり、「結局、台風のため知床観光船は欠航になった」とのこと。
 
「知床観光船」もオプションであり、私達は申し込んでいなかったが、同じバスで移動する関係上、参加/不参加に関わらず、全員がホテル出発時刻を守る必要があった訳である。
 
この日の最初の観光地は、摩周湖
それでなくても、「霧の摩周湖」と呼ばれるくらい霧の多い摩周湖であるため、雨の日に湖面が見えることなど、ハナから期待していなかったが、予想どおり摩周湖は全く見えなかった。
 
私が摩周湖を訪れるのは、今回で5回目であるが、湖面が綺麗に見えたのは、冬に訪れた時の一度だけである。
それでも、綺麗な摩周湖を見たことのある私達はいいが、一度も見たことのない人には、本当にお気の毒なことである。
 
55 晴れていれば、こんなに綺麗な摩周湖(2007/12/19撮影)
 
次の訪問地は、知床・オシンコシンの滝の予定であったが、「知床観光船ツアー」が無くなり、時間調整がしやすくなったため、知床自然センターでの映画上映時刻を考慮して、先に知床自然センターに向かうことになった。
 
ちなみに、知床自然センターから少し道を入ったところには、知床五湖があるのだが、今年に限っては、工事のために、前日の10月13日(3連休の最終日)を以て、知床五湖は閉園とのことであり、今回のツアー申し込み時点では、スケジュールに組み込まれていた「知床五湖散策」が、「後日郵送された最終スケジュール」からは外されていた。
 
知床五湖は、12年前に訪れた時には、「熊出没」で進入禁止になる日を除き、一湖から五湖まで自由散策出来ていたのだが、現在は、一湖だけしか散策できなくなったらしい。
何でも、観光客が散策コースで落とした「アイスクリーム」や「飲み物」の味を、熊が覚えてしまったらしく、「熊出没」が急増したんだとか。
代わりに、現在は、「木道」を敷設して、そちらを歩いて貰う様に徐々に変えていっているんだとか。
木道の周りには、電気を通していて、熊が近寄れない様になっているとのことであった。
 
知床自然センターでの20分の映画は、「空撮」を混じえて、知床の四季を撮影したものであり、有料だけあって、なかなかの内容であった。
 
56 ウトロ港のオロンコ岩
 
57 知床自然センターの周りの林
 
自然センターを出たあとは、ウトロ温泉の手前にあるドライブイン「知床さいはて市場」にてランチを取ったが、オプションで注文していた帆立御膳がとても美味しかった。
 
次の訪問地・オシンコシンの滝は、雨だったこと、3度目だったことから、我々夫婦は、傘を差して階段を登る気も起きず、遠くからチラっと見ただけで、バスに戻ってきた。
 
58 オシンコシンの滝
 
この日最後の訪問地は、網走天都山(てんとざん)にある流氷館
オプションで、「流氷館」と「網走監獄」のどちらかを選ぶ様になっていたが、我々は流氷館を選択。展示されている流氷と映画を見て来た。
 
59 網走・天都山流氷館
 
60
 
61 クリオネ
 
網走は、日本の中でも「東寄り」と言う事で、「日の入り」も早く網走を出ると、すぐに真っ暗な夜になった。
殆どの客は、バスの中で「睡眠状態」であったが、17時過ぎに、バスは留辺蘂(るべしべ)にある温根湯(おんねゆ)温泉のホテルに到着。
 
温根湯温泉は、普通の温泉地とは異なり、温泉街などはなく、普通の田舎街の一画に、ホテルの建物が2軒だけ建っている。
温泉の方は、ヌルヌルとした硫黄泉、いわゆる「美肌の湯」であり、なかなか良いお湯であった。
 
62 温根湯ホテルでの寝酒
 
【10月15日(水)】
ツアーの最終日は、「前夜の台風」が雨雲を全部吹っ飛ばしてくれた様で、朝から雲一つない青空であった。
 
出発前に、ホテルの近辺を散歩したが、やはり太陽が出ていると紅葉が映えるので、とても綺麗であった。
また、前日の寒さと雨のせいで、山の頂には、雪が積もっているのが見えた。
 
63 前夜の冷え込みで氷が張っている(ホテルの屋上)
 
64 ホテル裏の紅葉
 
65 温根湯ホテル四季平安の館 全景
 
66 ホテルの前を流れる無加川の紅葉風景。奥の山々は冠雪している。
 
67
 
■三国峠(みくにとうげ)
8時にホテルを出発したバスは、北見国道(国道39号)を進み、石北峠に向かう。
高度が上がるにつれて、前夜の雪が増えてきて、そのうちに完全な雪景色となった。
ガイドさんにとっても、今シーズン初の雪だったらしく、まあ、テンションが上がって「わー綺麗、まー綺麗」の連発であった。
 
68 北見国道(国道39号)からの紅葉
 
69
 
70 高度が上がるにつれて完全な雪景色に
 
71
 
72
 
73
 
74
 
石北峠を越えてしばらく行くと、左手に大雪湖が見えて来て、やがて分岐点に出る。
右に曲がれば層雲峡上川旭川方面、左に曲がれば三国峠糠平(ぬかびら)帯広方面である。
 
バスは左に曲がって、本日最初の訪問地である三国峠を目指す。
「峠の紅葉は既に終わっている」とのことだったので、余り期待していなかったのだが、三国峠に着いてみると、全く予想していなかった雪景色が広がっており、峠の絶景も素晴らしく、感動ものであった。
昨夜の雪は、道内の各地に積雪をもたらしたらしく、三国峠の積雪量は10cmを超えていた
ちなみに、初日に訪れた日勝峠は、積雪で通行止めになっているとのこと。
 
75雪の三国峠。この時期に まさか、こんな景色が見られるとは思ってもみなかった。
 
76
 
77 三国峠からの眺望
 
78
 
79
 
■層雲峡〜北の森ガーデン(上川町)〜神居古潭(かむいこたん)〜砂川ハイウェイオアシス
三国峠を出発したバスは、来た道を戻り、層雲峡に向かう。
先ほど通った分岐点を過ぎると、すぐに層雲峡である。
 
80 大雪湖
 
最初に見ることが出来るのは、大函(おおばこ)、その先は、旧道沿いに観光スポットが何ヶ所もあるらしいのだが、現在は、トンネルが出来て旧道を通らなくなったので、旧道のスポットを見ることは出来ない。
 
トンネルを抜けたところで、少しだけ旧道に入り戻ったところに、銀河の滝・流星の滝がある。
ここで集合記念撮影をして、紅葉をしばし観賞。
 
81 層雲峡・銀河の滝
 
82 層雲峡・流星の滝
 
83
 
84 層雲峡・柱状節理の断崖
 
85
 
86
 
87
 
層雲峡をあとに、次の訪問地は上川町にある北の森ガーデンである。
ここには、「−41℃」を体験できる「アイスパビリオン」があり、オプションで選べるが、我々は、前回来た時に「体験済」なので今回は選択せず、同じ敷地内にある熊牧場を見学した。
「熊牧場」は、登別に次いで2度目であるが、登別と同様、熊たちは、人間を見るとポーズを取って餌をせがむ。
これだけを見ている限り、「ぬいぐるみの世界の熊さん達」であり、あのどう猛なヒグマとは思えない。
 
ガーデンのレストランに、北海道銘菓の「白い恋人たち」を練り込んだソフトクリームと言うのが販売されていたので、食べてみたが、なかなか美味しかった。
 
88 上川町 北の森ガーデン 熊牧場のクマ
 
89 誰が教えたのか、人間を見るとポーズを作って餌をせがむ
 
90 山では遭遇したくない顔
 
91 北の森ガーデンの広場
 
北の森ガーデンを出発したバスは、旭川紋別自動車道に乗り、比布(ぴっぷ)JCTから道央自動車に入って、高速道路を南下。
 
道の両側に見える遠くの山の紅葉が見事であり、雪を頂いた大雪山連峰十勝岳連峰も綺麗であった。
 
92 十勝岳連峰
 
93
 
94
 
旭川鷹栖IC道央自動車道を下りたバスは、神居(かむい)国道(国道12号)を深川方面に向かって走る。
 
国道の右手には石狩川が流れている。
そして、暫く走るうちに、次の訪問地である神居古潭(かむいこたん)に到着。
 
95 石狩川の流れ
 
96
 
神居古潭とは、アイヌ語で「神の住む場所」と言う意味であり、石狩川の流れが美しい景勝地である。
昔は、旧国鉄の函館本線が、ここを通っていたのだが、現在は、線路は北寄りに移転している。
その線路の跡地が、深川市郊外の神納(しんのう)から旭川市の旭西(きょくせい)までの区間について「旭川サイクリングロード」として生まれ変わった。
 
旧神居古潭駅の傍には、昔の名残でSL(蒸気機関車)が置かれている。
ちょうど30年前、1984年の夏に、私は、生まれて初めて北海道を訪れたのだが、その初日に走ったのが、旭川サイクリングロードである。
自転車を分解して袋に詰め、飛行機で羽田から千歳まで飛び、国鉄に乗り換えて深川まで来て、駅前で自転車を組み立てて、旭川サイクリングロードを走って来たのである。いわゆる輪行(りんこう)と言うやつである。
 
当時はまだ、旧神居古潭駅の駅舎は無かったのだが、平成元年(1989年)に復元された様である。
まさか、この地に再び訪れるとは考えてもいなかったので、感慨もひとしおである。
30年前に、SLの横で記念撮影したのを思い出し、同じポーズを思い出しながら、30年後の姿を記念撮影。
自宅に帰ってから、昔の写真を確認したら、「ポーズ」は別の場所で撮影した時のポーズであった(笑)。
 
97 神居古潭の吊り橋
 
98
 
99 復元された旧神居古潭駅の駅舎
 
100
 
101 30年前に来て撮影した時のポーズを思い出して記念撮影
 
102 1984年の夏に自転車で神居古潭を訪れた時の写真。ポーズが違ってました。(^^;)
 
103 旭川サイクリングロード入口。記憶に残っていたポーズはこちらでした。(1984年7月29日撮影)
 
104
 
105
 
神居古潭を出発したバスは、再び道央自動車道に戻り、砂川ハイウェイオアシスに立ち寄って、遅めのランチタイム。
オプションランチは、松尾ジンギスカンであったが、あの「タレにつけ込んだ味付け肉」は余り好きじゃないので、オプションは注文せずに、施設内のレストランで済ませた。
 
106 砂川ハイウェイオアシス付近の紅葉
 
■ノーザンホースパーク(千歳)
ツアー最後の訪問地は、新千歳空港のすぐ傍にあるノーザンホースパークである。競走馬を育てている施設らしい。
 
パークに到着したのは、夕方の4時を回っていたのだが、同じ北海道でも西寄りとあって、阿寒湖留辺蘂(るべしべ)よりは陽が長く、空はまだ明るかった。
 
パーク内には、子馬が沢山おり、柵の中を歩いていた子馬のところに近づいて行ったところ、3頭のうちの1頭が、私の方に近寄って来た。
鼻の上を撫でてあげたら、喜んだ様に見えた。
そこで、ほかの2頭に手を振って、「おいでおいで」をしたら、何と、私の方に2頭が近寄って来たのにはビックリ。馬も犬や猫と同じで、気持ちが伝わる様である
 
107 千歳ノーザンホースパークの園内
 
108 園内を巡回する馬車
 
109 柵の中で遊ぶ子馬たち
 
■復路(新千歳空港〜三島)
新千歳空港でバスガイドさんとお別れし、空港ロビーに入ったところで、一旦解散。
あとは、各自、夕食や買い物をした後、出発の30分前までに、手荷物検査場を通過して搭乗ゲートまで行くだけである。
 
夕食は、旭川ラーメンが食べたかったので、空港のレストラン街にある「梅光軒」で食べる。
一言で旭川ラーメンと言っても、色んな味付けがあるらしく、梅光軒のラーメンは、醤油味のイメージを持っていた旭川ラーメンとは少し違う味であった。
私には、やはり、12年前に層雲峡にある「登山軒」で食べた旭川特製ラーメンが一番美味しく感じる。
 
110 搭乗前に新千歳空港内の店で夕食。梅光軒ラーメン(新千歳空港)
 
少し早かったが、18:40頃に最寄りの手荷物検査場に入ったところ、バーコード読み取りで赤ランプが点灯
係りの人から、「この入口からは、ANAの乗客は入れない」と言われてしまった。
今まで、「航空会社に依って手荷物検査場の入口が異なる」とは意識したことも無かったので、「エッ」と思ったが、確かに、入口にJALと書かれていた。
ANAの手荷物検査場入口は、かなり離れていたが、早めに来たので事なきを得た。
 
定刻の21:00に、ANA78便は羽田空港に着陸。東京は雨模様であった。
 
迎えのバスに乗り込み、往路と同じコースで帰途に付く。
途中、足柄SAでトイレ休憩し、御殿場ICで東名高速を下りて、御殿場、裾野、長泉の順に乗客を降ろし、三島駅前に着いたのは、深夜の0時を5分ほど過ぎた時刻であった。
タクシーで自宅に戻り、取りあえず、ワインでお疲れさんの乾杯。
 
今回のツアーは、「2泊3日」とは言いながら、殆ど丸3日間(約70時間)の旅であった。
 
これで、春・夏・秋・冬すべての北海道を制覇したので、あと、心残りに思っているのは流氷観光だけである。