北海道銀婚旅行(3日目)


北海道銀婚旅行(3日目)
2012年4月25日(水)~4月28日(土)
更新:2023年10月10日(火)
 

日程
行程 (青字は初訪問) 宿泊
4月25日(水) 三島〜(バス)〜羽田空港〜(飛行機)〜新千歳空港〜(バス)〜占冠(しむかっぷ)〜上富良野[昼食]〜美瑛〜上川町〜銀河・流星の滝〜宿 層雲峡温泉「ホテル大雪」
4月26日(木) 宿〜(バス)〜北きつね牧場端野(たんの)〜網走[昼食]〜北浜駅〜(JR釧網線)〜網走駅〜(バス)〜オシンコシンの滝〜知床世界遺産センター〜宿 ウトロ温泉「知床プリンスホテル風なみ季」
4月27日(金) 宿〜(バス)〜硫黄山〜摩周湖〜釧路[昼食]〜釧路湿原丹頂の里〜宿 阿寒湖温泉「あかん遊久の里 鶴雅」
4月28日(土) 宿〜(バス)〜足寄〜日勝(にっしょう)[昼食]〜新千歳空港〜(飛行機)〜羽田空港〜(バス)〜三島  

《3日目》
 
今朝も4時過ぎに起床。早朝の温泉に浸かったあと、ホテルの近辺を散策する。
 
実は、朝の散策でウトロ港にあるオロンコ岩(高さ60m)に登るつもりでいたのだが、ホテルの場所が、予想していた港エリアではなく、丘の上であったため、オロンコ岩散策は断念したのである。
 
それでも、散策するうちに夕陽台展望台というスポットを見つけたので、行ってみると、ウトロ港やオロンコ岩の眺望が素晴らしかった。
早起きは三文の徳(得)とは良く言ったものである。
 
1 知床・ウトロ港
 
2 オロンコ岩
 
3 「夕陽台展望台」のある林
 
ところが、実は、このあと三文どころではない徳(得)があったのである。
散策を終えて、ホテルの前まで戻って来たところ、何と、1頭のエゾシカが左から姿を現したのである。
我々夫婦の方は、余りのハプニングに一瞬身体が固まってしまったのだが、エゾシカの方はと言うと、人間のことなど全く気にする様子もなく、悠然と我々の前を横切って行く。
そして更に、エゾシカは1頭ではなかったのである。
 
ぞろぞろと数頭のエゾシカが、これまた人間を全く気にすることもなく通り過ぎて行った。
カメラを向けても、1メートルくらいの至近距離まで近づいても、気にすることなく、ムシャムシャと草を食べるエゾシカ。さすが知床である。
 
4 野生のエゾシカと遭遇
 
5 傍まで近づいても動じないエゾシカ
 
本日も、出発は8時。
昨日走ってきたオホーツク沿いの国道334号を戻り、斜里の町から左に折れて弟子屈(てしかが)方面に向かう。
4日間の旅程のうち、本日の天気予報が唯一、曇りのち雨と悪く、かつ、最高気温が11℃と寒い一日であったのだが、何とか雨の方はバスに乗っている間だけで済んだ。
それでも、最初の訪問地である川湯温泉硫黄山(アトサヌプリ)に到着した時は、どんよりと空が低く、今にも雨が落ちそうな天候であった。
 
6 アトサヌプリ(硫黄山)
 
 
 
アイヌの民族衣装を着ての集合写真撮影を済ませ、硫黄山を見物してから次の訪問地・摩周湖へ。
このお天気だし、それでなくても、1年の殆どが霧に包まれる摩周湖のことであるから、湖面が拝めることなど期待してなかったのだが、予想を裏切ることなく摩周湖は霧の世界であった。
我々夫婦は、4年半前に訪れた際に、晴れた摩周湖の絶景を拝んでいるので良いが、初めて来たツアー参加者には本当に気の毒な結果である。
まあ、相手が「霧の摩周湖」なのであるから致し方ない。
 
9 霧の摩周湖
 
10 霧が晴れていれば、こういう景色が広がる(2007.12.19撮影)
 
摩周湖をあとに、次の訪問地である釧路市街へと進む。
釧路湿原の中を走る国道391号を進むうちに、道の左右の畑に、何度か丹頂(鶴)の姿を見ることが出来た。
 
11 丹頂
 
やがてバスは釧路市街に入り、釧路川に架かる幣舞橋(ぬさまいばし)の傍にある釧路フィッシャーマンズワーフMOOに到着。ここで昼食を取る。
 
せっかく北海道に来たのだから、一度はラーメンを食べようと思い、1階にある「七施」という店に入ったところ、何ともビックリの光景を目にしてしまった。
店は親父さん一人で切り盛りしているのだが、この店では、ラーメンスープの仕込みと言うものが無く、注文を受けてから、鍋に野菜類と水を入れてラーメンのスープを作るのである。スープの味付けは、これまた何と、インスタントラーメンの袋に入っている様な固形スープの袋を開けて中身を丼に絞り出しているのである。
スープの仕込みが無いから、注文の方も、1回の鍋で作れる3〜4人前ずつしか取らず、あとの注文は、「これを作るまで待って」と客に言っている
客が少ない片田舎のラーメン屋ならいざ知らず、釧路市内でも最大規模のショッピングモールに入っている店での光景である。
いやあ、「北海道の時計の進み方は、本土よりゆっくりしている」とは、10年前に訪れた際に感じてはいたのだが、これほどとは思わなかった。
味の方は、インスタントのスープを使っているのだから「可もなく不可もなく」と言った味である。
 
ラーメンを食べたあと、もう一つの北海道ならではの名物を食したいと思い、2階にある店に入って「ザンギ」とビールを注文。
ザンギと言うのは、鶏の唐揚げのことらしいのだが、「唐揚げとは違う何かがある」と期待して注文したのである。
これまた、注文を受けてから鶏肉に味付けを始めて揚げるので、出てくるまでに20分は要した。
食べてはみたが、結局、唐揚げそのものであった。期待して20分も待っただけに残念!
 
食事の後に、幣舞橋をカメラに納めてからバスに戻る。
 
12 北海道名物「ザンギ」
 
13 幣舞橋 欄干には四季の像が並ぶ
 
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15 幣舞橋の下を流れる釧路川
 
16 釧路フィッシャーマンズワーフMOO
 
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18 千歳バスのガイドさんと
 
釧路市街を出発したバスは、釧路湿原北斗展望台に向かう。
釧路湿原は、これまで列車の中からは2回ほど見たことがあったが、現地でじっくり見るのは初めてである。
期待を裏切らず、壮大なスケールの景色であり大満足であった。
 
19 釧路湿原(北斗展望台より)
 
北斗展望台をあとに、途中、道の駅「阿寒丹頂の里」に寄ってから本日の宿である阿寒湖温泉「阿寒遊久の里 鶴雅」へ。
折しも、雲が晴れて青空が見え始め、前方には雌阿寒岳が姿を現した。ラッキーである。
 
20
 
宿にチェックインしたあと、晴れているうちにと思い、すぐに阿寒湖畔に出る。
阿寒湖の静かな湖面と、正面に聳える雌阿寒岳の姿が素晴らしかった。
 
21 阿寒湖と雌阿寒岳
 
22 穏やかな阿寒湖の湖面
 
時刻は16時半であったが、遊覧船がまだ運航していないかと思い、乗り場まで急いで行ったところ、本日は朝から運休とのこと。行楽の季節でもないこの時期は、平日は運行していないのかも知れない。
 
乗り場まで足を伸ばしたついでに「ボッケ」がある散策路を歩く。ボッケと言うのは、地面から熱泥(ねつでい)が沸き出しているものである。
しばらく散策路を奥に入って行ったのだが、それらしい場所は見つからず、あるのは雪と鹿の糞ばかり。
この時期、散策路を訪れる人は誰もおらず、また、最近のニュースで、熊が人を襲った事を報道していたのが頭をよぎり、静かな林の中を、これ以上奥に進むのも憚られたので、諦めて引き返してきた。
 
23 ボッケに向かう散策路
 
24 「弁慶の足湯」
 
25 阿寒湖の夕暮れ
 
帰りに温泉街を歩いて来たが、彫り物の店に何軒か立ち寄るうちに、熊の彫り物で素晴らしい彫り物が目に入った。店の人が写真を撮っても良いと言うので、カメラに納めて来たが、お値段の方は68万円であり、とても手を出せる価格ではない。
代わりに、同じ様な作風の彫り物が20分の1の価格で出ていたので、いつもの様に「欲しい欲しい病」の兆候が出て来たのだが、前日に「ニポポの彫り物」を買ったばかりなので、グッと堪えて店を後にした。
 
26 一目で気に入った熊の彫り物(68万円)
 
本日のホテル・鶴雅は、前々から一度泊まりたいと思っていた宿であり、露天風呂からの阿寒湖の眺望が素晴らしかった。
 
3泊4日の北海道旅行も、今日が最後の夜、明日には三島に帰らなければならない。楽しい旅は本当にあっと言う間に過ぎてゆくものである。