福岡は暑かった 2013盆帰省


福岡は暑かった 2013盆帰省
2013年8月11日(日)~8月17日(土)
更新:2023年12月7日(木)
 
今年も、旧盆に福岡に帰って来た。
それにしても、福岡の暑さは尋常ではなかった。猛暑日(最高気温35℃以上)の年間日数記録を、8月半ばにして更新したそうであり、実家では、各部屋のクーラーを、殆ど1日24時間点けっ離しの状態であった。
 
3.11(東北大震災)以降、国内では、節電が常時呼び掛けられていたのだが、この夏に限っては、「室内にいても、熱中症に罹る恐れがある」と言うことで、各テレビ放送の中でも、「クーラーをつける様に」と呼び掛けられるほどの暑さであり、「節電」の2文字が、何処かに飛んで行ってしまった様である。
 
さて、今回の帰省では、十数年ぶりに新幹線を使ったのだが、昔に比べて、随分と早くなったものである。
昔(私が、就職して関東に出て来た頃)は、東京〜博多間が7時間だったし、三島〜博多間でも、名古屋までは「こだま」に乗る関係で、7時間以上掛かっていたものだが、驚いたことに、三島〜博多間が5時間半に短縮、名古屋〜博多間は何と、3時間半と言う早さである。
昔なら、酒を飲みつつ眠っても眠っても着かず、三眠りほどして、ようやく博多に着いたものであるが、今回は、一眠りで博多に到着。お陰で、アルコールの方は、ペットボトルに詰めていったワインが1本と、日本酒1カップだけしか飲む暇が無かった。
 
往路は、午後の14時半に三島を出発し、夜の20時前には博多駅に到着。夕食は、博多に着いてから取る余裕があった。
食べたのは、博多駅地下のデイトスにある「八仙閣」の博多皿うどんである。
 
21時過ぎに実家に着くと、数日前から来ていた娘と、この日の夕方に先着していた長男が待っていた。
二男は、翌日の朝一の新幹線で浜松を出たらしく、昼前には実家に到着し、家族5人が実家に揃った。
 
二日目(8月12日)の夕食は、実家から歩いて10分ほどの所にある焼き鳥居酒屋「番屋」で取る。
母と我が家の家族5人に加えて、姉夫婦も合流しての夕食となり、カウンタ席を占領した様な人数になった。
 
この居酒屋は、福岡大学の近くにあるために、学生を意識しての価格設定なのか、本当に安くて美味しい店である。
店内の様子をスマフォのカメラで撮って、facebookに投稿したところ、「かき氷が200円とはイイですね」と言うコメントが入り、コメントを見て初めて、店でかき氷も出していることに気が付いた。
そうなると、妙にかき氷が食べたくなり、アルコールを飲んだあとの締めに、夫婦でかき氷を注文。美味かった。
 
1 福岡の焼き鳥は、焼き鳥と言いながら豚バラやシソ巻、アスパラ巻など豚ベースのものが美味い
 
2 撮っている時には気付かなかったが、「かき氷200円」の札が
 
3 アルコールを飲んだあとの締めは かき氷
 
三日目(8月13日)は、夕方に「迎え火」を焚くので、昼間のうちに、家族で福岡の中心街・天神に出てお買い物。
帰省した時には、必ず、天神に出て三島へのお土産を買うのが恒例になっている。
だいたいは、「ふくや」の辛子めんたいとカステラである。
 
カステラは、福砂屋(ふくさや)松翁軒(しょうおうけん)が美味しいが、最近は、松翁軒のカステラを買うことが多い。
福砂屋の方は、最近は東京にも進出しているので、かなりメジャーになって来ているのかもしれない。
昔は、テレビCMの影響なのか、東京では、カステラと言えば文明堂が有名だった様だが、最近では余り聞かなくなった。
まあ、ひと口食べ比べてみれば差は歴然なので、文明堂が廃(すた)れるのは自明の理なのだが。
 
辛子めんたいは、色んなメーカがあるが、我が家は辛子めんたいの元祖「ふくや」一筋である。
何でも、辛子めんたいの製法を生み出した「ふくや」の初代当主が、辛子めんたい普及のために、製法を無償で公開して裾野を広げたんだとか。
 
お土産調達のあとは、ランチを取ったあと、子供達それぞれの買い物に付き合ったのだが、長男の買い物がなかなか決まらいので、先に3人を帰して、私だけ最後まで長男に付き合う。
結局、「仕立券」付きのワイシャツに決まったのだが、社会人3年目の長男にとっては、仕立てのワイシャツを買うのは初めてであったのと、元々、オシャレな性格なのもあって、「襟の形」の選択に始まり、ネーム刺繍の「字体」と「色」の選択、採寸とゆとり具合の決めなどで1時間ほど掛かってしまった。
ダブダブを好む私とは正反対で、スリムな長男は、ともかくタイトなのが好みらしく、少しでも弛みが出来るのが嫌なのだそうである。
 
4 仏壇にお供えするお霊供(おりょうぐ)。団子は手作り。五三桐は我が家の家紋
 
 
6 6月に帰省した時から気になっていた「チョコレートショップ」のケーキを遂にゲット。正直、味は大したことなかった。
 
四日目(8月14日)、入社3年目で営業職の長男としては、連続の休暇取得は3日が精一杯だったそうであり、この日の午前中には、空路 東京に帰って行った。
 
旧盆の中日、15時にお坊さんに来て戴き、お経を読んで貰う。
そして夜は、母を頂点に、子、孫、曾孫が実家に集まっての恒例の宴である。
毎回、大量の食べ残しが出るので、毎年、少しずつ内容と量を変えて工夫しているのだが、今回は、お寿司を止めてセブンイレブンのお握りに変え、刺身も止めて、代わりに二日前に行った居酒屋「番屋」から、焼き鳥60本を注文。焼き鳥は評判が良くて、食べ残し無しであった。
 
五日目(8月15日)は、昼間に、夫婦で天神に出て、ビックカメラで茶の間用のソーラー電波時計を買って来た。
実家の掛け時計が、いつも10分前後進んでいるのが気になっていたので、調整しなくても常に正確な時刻を刻んでくれる電波時計、かつ、電池交換が不要なソーラー時計にした訳である。これなら、高齢の母には手間いらずであり、ピッタリである。
 
天神からの帰り道、地下鉄の駅を降りて、約100mの実家までの道を歩いていたところ、開いた状態でカード類が沢山入っている札入れ(財布)が落ちているのを発見。
運転免許証やら健康保険証など、大事なものが沢山入っている。
免許証の住所を見ると、実家のすぐ近くらしい番地だったので、「実家に帰ってから、ノートPCのグーグルマップで調べれば、すぐに場所が分かるだろう」と思い、一旦、実家に帰ってから場所を調べる。
調べたところ、やはり、実家から100m圏内にある家だと分かり、住所を書いたメモを片手に家を探す。
 
番地から、すぐに家は分かったのだが、そこは2階建ての賃貸アパートであり、何と、どの部屋にも、集合郵便受けにも、表札が出ていない
おまけに、全てのドアをノックして見たのだが、応答なし。
福岡では、旧盆(8/13~8/15)の時期は、正月と同様に、殆どの会社が「盆休み」なので、多分、アパートの住人も、休日で外出しているのだろう。
そうなると、拾った財布を渡すことが出来ず、どうすべきか悩んでいたところ、集合郵便受けの横に、アパート管理会社の電話番号が書かれていることに気付いた。
ただし、メモ帳もスマホも持って来ていなかったので、電話を掛けることも電話番号をメモすることも出来ず、やむなく、実家に戻ってからメモ帳とスマホを持って、再度アパートに戻り、管理会社に電話して見た。
ところが、予想どおり、管理会社の方も「お盆休み」らしく、自動音声メッセージが流れるだけであり、会話が出来なかった。
いよいよ八方塞がりである。
 
これはもう、警察に届けるしかないと思い、1km足らずのところに交番があったことを憶えていたので、暑い中、交番まで歩くことにした。
ところが、記憶の場所にある筈の交番が無い。40年近く前の記憶なので、交番も移転したと言うことなのだろう。
困り果てて、とにかく、コンビニにでも入って、最寄りの交番の場所を聞こうと思い、福岡大学の手前にある七隈(ななくま)四角まで歩いて行ったところ、幸運にも、交差点で警察所の方向を示す立て札が目に入った。
七隈四つ角を左折して暫く歩いたところで、交番を見つけホッと息をついた。
財布には、名刺も一枚入っていたので、「盆休み明けには、確実に本人の手に渡せるでしょう」と交番のお巡りさんも言ってくれ、暑い中を歩き回った甲斐があった。
 
歩いて自宅に戻り、「送り火」を焚いて仏様を送り出す。これで、お盆の行事も一段落である。
 
六日目(8月16日)は、実家でゆっくりと過ごしたあと、七日目(8月17日)に三島に帰る。
 
盆帰省と言うと、大体は、こんな風に慌ただしく日が過ぎて、三島に戻ることになる。
 
さて、復路の新幹線指定席は、夕方の16時半の「のぞみ」を取っていたのだが、指定席を取ってない娘が、「一緒に帰り、三島の自宅に寄りたい」と言うのと、「博多始発なので、自由席でも少し並べば座れるだろう」と言う思いで、早めの電車で帰ることにし、10時に実家を出発。
「博多駅ビルの四川飯店博多皿うどんが、美味くて行列がいつも出来る」という話を以前に聞いていたので、ランチには少し早い時間であったが、阪急の10階にある四川飯店へ。
店の前には、開店時刻の10分前から既に待っている人がいたが、何とか開店と同時に入れて、いざ注文。
ところが、幾らメニューを見ても博多皿うどんが載っていない。
店員さんに聞いたところ、皿うどんは出していないと言う。どんなに美味いのかと楽しみにしていただけに、ガックリである。
そうなると、ランチには時間はまだ早いし、「無理して、お目当て以外の料理を食べる必要もないか」と思い直し、お店には申し訳なかったが、何も注文せずに店を出て来てしまった。
後で確認したところ、この店で評判の料理は担々麺であることが分かった。
どうやら、以前に博多皿うどんの話をしていた時に、この店の担々麺も美味しいと言う話が出たのを、私が皿うどんだと思い込んでしまった様である。
 
7 博多皿うどんが美味いと評判の「四川飯店」 博多駅阪急の10階にある。結果は上に書いたとおり。
 
8 四川飯店の前には開店前から待ち行列が
 
ランチは車内で取ることにし、お寿司と焼き鳥を買ってから駅ホームに上がったのが11時半。11:50発の「のぞみ」自由席に座ることが出来た。
復路も、思ったより早く、3時間足らずで新大阪に達し、名古屋で始発の「こだま」に乗り換えて、三島に着いたのは夕方の17時20分であった。本当に早くなったものである。
 
費用は少し多く掛かるが、渋滞の中、昼夜を車で10数時間走るのに比べると、全然楽で、お酒も飲める新幹線はいい。
これからは、新幹線を使うことが多くなるのかも知れない。
 
9 九州新幹線の「さくら」