紫陽花と八仙花


紫陽花と八仙花
2013年7月1日(月) 晴れ
更新:2023年11月23日(木)
 
今日から7月、2013年も後半に入る。・・・と言う事は、あと半年で、私も還暦を迎えると言うことである。
 
ちなみに、還暦と言うのは、文字通り、(こよみ)(めぐ)る事、即ち、一巡する事である。
ここで言う「暦」とは、干支(えと)の事である。
 
干支と言うのは、10年で一巡する「(え)」と、12年で一巡する「(と)」を組合せた名前を付けて「その年」を区別する識別子の様な物である。
例えば、「」が「丙(ひのえ)」の年で、「」が「午(うま)」の年は、丙午(ひのえうま)と言う訳である。
 
甲子園球場は、「」が「甲(きのえ)」で、「」が「子(ね)」の年(甲子)である1924年に誕生した球場である。
そのほかにも、辛亥(しんがい)革命、壬申(じんしん)の乱、戊辰(ぼしん)戦争、等々、干支の名前が付いた歴史事象は沢山ある。
 
【十干(じっかん)

音読み 訓読み 意味
こう きのえ 木の兄
おつ きのと 木の弟
へい ひのえ 火の兄
てい ひのと 火の弟
つちのえ 土の兄
つちのと 土の弟
こう かのえ 金の兄
しん かのと 金の弟
じん みずのえ 水の兄
みずのと 水の弟

太陽系の惑星(水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星)のうち、地球、天王星、海王星、冥王星を除く惑星(水星、金星、火星、木星、土星)の名前が使われている様に感じるのだが、単なる偶然なんでしょうネェ(笑)
 
【十二支(じゅうにし)

十二 音読み 訓読み 動物
(ねずみ)
ちゅう うし
いん とら
ぼう (うさぎ)
しん たつ
うま
ひつじ
しん さる
ゆう とり (にわとり)
じゅつ いぬ
がい (いのしし)


「十干」と「十二支」は、「日付」と「曜日」の関係と同じく、年を単位として各々が独立して廻るので、毎年、「十干」と「十二支」の各一文字ずつが組み合わさった「干支(えと)」の年が巡って来る訳である。
  
(え)」と「(と)」の組合せ数は、高校の数学の時間に習った「順列・組合せ」のうちの、「組合せ」の数を求める方法を思い出せば分かるが、10×12÷2=60である。
[順列」は要素の順序も区別した組合せ(ABとBAは別物として扱う組合せ)なので10×12=120通り、「組合せ」の方は、要素の順序は区別しない組合せ(ABとBAは同じ物として扱う組合せ)なので、10×12÷2=60通りである。
従って、「」と「」の組合せである「干支」は60通りある。この60通りの「干支」が一巡して、二巡目に入る時を「還暦」と呼ぶのである。
 
それぞれの人にとって、還暦を迎える日とは、自分が生まれた年の干支同じ干支の年を再び迎える日の事である。
 
暦(干支)が変わるのは、1月1日(正月元日)であるから、即ち、還暦とは、自分が生まれた年の干支と同じ干支の年を再び迎える元日に迎えるものである。
例えば、小学校の同級生について言えば、4月2日~12月31日の間で生まれた同級生は、全員、同じ日(元日)に還暦を迎えるし、それ以外(1月1日~4月1日生まれ)の同級生は、1年後の元日に揃って還暦を迎える訳である。
 
要するに、各人の誕生日と、還暦を迎える日は、全く関係無い。(例外として、誕生日が元日の人だけは、誕生日(=元日)に還暦を迎えるが)
 
【2023/11/23追記】
私の場合、生まれた年(1954年)の干支は、甲午(きのえ・うま)なので、暦が二巡目に入った年(2014年、甲午)の元日に還暦を迎えた。満年齢で言えば、59歳の時である。
下の写真は、その時の写真である。
 
1 2014年元日、還暦を祝う。赤い「ちゃんちゃんこ」の代わりに、赤いセーターで済ませました(笑) 帰省先(福岡)にて。
 
しかしながら、現実として、最近の日本では、どうも還暦を誕生日と結び付けている様である。
「60歳の誕生日が還暦である」などと、意味不明で頓珍漢な出鱈目を平然と書いているものもある。
 
そして、その誤り(全く関係のない「暦」と「誕生日」なのに、両者が「関係している」と勘違いしている事)を前提にして、還暦を祝う誕生日は満年齢でも数え年でも良いなどと書かれているものもある。実に嘆かわしい。
 
まあ、誤解の原因は察しが付く。
「60歳の年齢は、『満年齢』、『数え年』のどちらで数えても良い」などと言ってる事自体が、「還暦」と「誕生日」が関係していると勘違いしていると言う事の証(あかし)である。
「還暦」と「誕生日」は無関係だと理解していれば、『満年齢』、『数え年』などという発想も出ない筈だから。
 
そして、「勘違い」の原因も、何となく分かる。
個人(日本人)の「お祝い事」には、2通りがある。
 (1)年齢に関係する「お祝い事」
 (2)年齢とは関係しない「お祝い事」
 
(1)の年齢に関する「お祝い事」については、確かに、「満年齢」、「数え年」のどちらで祝っても良いという考えがあると思う。
(1)の「お祝い事」の例は、以下のとおり。
 
  ・古稀(70歳)(こき)
     唐の詩人・杜甫の詩(以下)が、出所らしい。
     「酒債(しゅさい)は尋常行く処(ところ)に有り 人生七十古来稀なり」
  ・喜寿(77歳)(きじゅ)
     「喜」という漢字は、「㐂」とも書くので、「七 十 七」と見えなくも無い事から「喜寿」という名前が付いている。
  ・米寿(88歳)(べいじゅ)
     「米」という漢字は、「八 十 八」と見えなくも無い事から「米寿」という名前が付いている。
  ・卒寿(90歳)(そつじゅ)
     「卒」という漢字は、「卆」とも書くので、「九 十」と見えなくも無い事から「卒寿」という名前が付いている。
  ・白寿(99歳)(はくじゅ)
     これは算数の「引き算」。100-1=99  (「百」から「一」を取れば、「白」)
 
「還暦」の勘違いの原因は、(2)の「お祝い事」である筈の「還暦」を、(1)の「お祝い事」と混同してしまったのが原因だろうと思う。
 
参考までに、「満年齢」と「数え年」の意味についても説明しておく。
 
■満年齢
 ・出産時が0歳
 ・誕生日で加齢する。
 
■数え年
 ・出産時が1歳
 ・誕生日ではなく、元日(1月1日)で加齢する。
 
「数え年」の考え方として、出産時が1歳と考えるのは、赤ちゃんは、母親のお腹から出産した日に命が誕生する訳ではなく、受精により命が誕生した後に、母親のお腹で、胎児として十月十日を過ごしてから出て来る訳なので、出産時は1歳と数えるのらしい。(結構、理にかなっていると私は思う)
 
それでは、還暦については満年齢数え年との間では何も関係がないのかと言うと、そうでもない。
還暦数え年暦が変わった日(即ち元日)に関係する(加齢する)訳だから、「還暦」は、数え年の方が、日付的には一致する。
即ち、元日に迎える数え年の61歳の人が還暦なのである。
(私も、還暦祝いをした2014年1月1日は、満年齢では59歳だが、数え年では61歳である。)
 
随分と前置き(脱線話)が長くなり過ぎたので、本題に入る。(笑)
 
上の還暦の話と同様に、真実よりも(間違った)慣習の方が一般的になってしまったと言う点で、似た様な話がある。
これは、フェイスブック友達の投稿記事を読んだのをキッカケに、調べて分かったことであるが。
 
アジサイは漢字で書くと「紫陽花」と書くのが一般的であるが、「八仙花」と言う書き方もあるのだそうである。
 
そこで、ちょっとインターネットで調べたところ、意外な事実が分かった。
アジサイは、中国では「八仙花」と表記されるのだそうである。しかも、「紫陽花」の方は、実は、元々はアジサイとは別の花のことなんだそうである。
 
「紫陽花」と言う表記を、初めて使ったのは唐の詩人・白居易(白楽天)だそうであるが、彼が「紫陽花」と表現したのは、アジサイとは別の舶来種の紫色の花のことだったとのこと。
 
ところが、そのことが書かれた書物を読んだ、平安時代の学者である源順(みなもと の したごう)が勘違いして、アジサイの花のことだと思い、アジサイに対して「紫陽花」と言う表記をしたのが今に至っているとのこと。
 
インターネットが普及してからは、色々な情報が簡単に入ってくる様になったが、フェイスブックは、その情報源として、私に色々な情報をインプットしてくれる。
特に、フェイスブックで紹介されたYoutube画像などは、今まで全く知らなかった世界の、様々な情報・映像を伝えてくれるので、私にとっては、今では欠かせない情報源になっている。
これだから、スマホが普及する訳である。
高い通信料が入るので、携帯電話キャリアは儲かってしようがないのでは無いか。ソフトバンクの勢いは、当分の間は益すばかりなんだろうナァ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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