有明ウォーキング(?)


有明ウォーキング(?)
2012年10月13日(土) 晴れ
更新:2023年10月24日(火)
 
本日は、朝から良い天気。やっと秋らしい気候になってきた。
 
昨日は、休暇を取って有明(東京都江東区)に行って来た。
目的は、運動不足解消のためのウォーキングと、写真撮影、もう一つ、国会議員のディスカッションを聴くことである。
 
と言うか、早い話、10/10〜10/2の3日間、有明の東京ビッグサイトで開催されたITpro EXPO 2012に行って来たのである。
来場者の殆どは、スーツ姿のサラリーマンであり、私も以前は、IT市場動向調査の目的で、会社の業務として行っていたイベントなのであるが、最近は、そう言った社員の立場ではなく、個人(私人)として自分の趣味として、私服でリラックスして自由な立場で歩いて回りたいし、ランチの際にはビールも飲みたいし、コンパニオンの綺麗なお姉さんの写真も撮りたいし・・・、と言う事で、休暇を取ってオフタイムのレジャーとして訪れているのである。(^^;)
 
開場は10:00であるが、余裕を持って三島始発7:16の「こだま」で出発し、9時には ゆりかもめの国際展示場正門駅に到着。
この時間に来る人は、殆どが、出展の関係者かコンパニオンのモデルさんである。
この日、唯一予約を取っているカンファレンス「国民が主役のマイナンバー制度に向けて」のチェックイン手続きを済ませたあと、会場内を散策しているうちに、会場オープンの時間となった。
 
ITの展示会では、客引きのために各種のグッズを配っており、以前は、どの出展会社もボールペンの類(たぐい)が多かったが、最近は、各社とも色々と珍しいグッズを出す様になって来た。
若い頃は、私も、貰えるものは何でも貰っていたのだが、持ち帰っても、結局、余り使わないグッズだったり、ボールペンも今一滑りが悪くて使わなかったりするので、そのうちに、珍しいもの以外は、目の前に出されても受け取らない様になった。
昨日は、あるコーナーの前を通り過ぎようとしたら、何と、「アサヒのスーパードライ黒」が目の前に差し出された。
貰っておけば良かったのだが、断り続ける習慣が付いているためか、反射的に「イイです」と言って、通り過ぎてしまった。後になって喉は渇くし、貰っておけば良かったと後悔。
 
それにしても、水のペットボトルを配る会社は、ここ10年位で増えて来たが、アルコールを配るのは初めて見た。
今度行く時は、「おつまみ」を持参して行かねばなるまい。(^^;)
 
今回、興味があったのは、ビッグデータスマートデバイス
 
iPad、タブレット端末、スマートフォンなどのスマートデバイスについては、いよいよ業務用途が増えて来た様であり、各社とも、色々なソリューションを出して来ていた。
 
ビッグデータについては、私も勉強不足で良く知らなかったのだが、HP(ヒューレットパッカード)のセミナーを聴いて、何となく概要が分かった。
要は、ITの世界でのこれまでのデータと言うと、データベースや帳票(EXCEL)の様に、構造化された(同じ形式で情報が並んだ)データの取り扱いが中心だったが、ビッグデータと言われる世界では、音声、映像、メール、ブログ、SNS(facebook、twitter、etc)などの、非構造化データ(型にはまらないデータ)と、構造化データを組み合わせて、色々な分析と対策を行うものらしい。
ロンドンオリンピックでは、「監視カメラ映像」と「犯罪者の行動パターンマッチング」等の分析から、犯罪を未然に防ぐ件数が何件もあったそうである。
 
午前中で、展示会をだいたい回り終わり、ランチタイム。
通常なら、(この日はオフタイムなので)ここでビールを飲む所であるが、この日は、午後からカンファレンスの聴講が待っているため、眠くなってはまずいと思い、アルコールは我慢。
 
そして、14:30、お目当てのカンファレンスが始まった。
私は一番前の席で聴講。いつの頃からか、目の悪い私は、出来るだけ前の席に座るようになった。
カンファレンスの内容は以下。

項目 スピーカー
(1) 主催者挨拶 佐賀県多久市)横尾市長
(2) 基調講演 国際公共政策研究センター理事長)田中直毅氏
(3) パネルディスカッション
【マイナンバー制】
●座長:学習院大学)森田教授
●岸本衆議院議員[民主]
●磯崎参議院議員[自民]
●高木衆議院議員[公明]
●内閣官房参与(峰崎氏[民主元参議院議員])
●全国市長会メンバ(奈良県天理市)南市長
●全国市長会メンバ(佐賀県多久市)横尾市長

田中直毅氏の講演は、なかなか面白かったが、
要は、業界ではずっと前から進んでいるBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)が、政治の世界では全く為されておらず、毎年、1.5兆円ずつ国の出費が増加する現実があり、幾ら増税したところで、成長率が鈍化した日本においては、政治のBPR無しには財政破綻は不可避と言うことである。
 
BPRと言うのは、単なる現状プロセスの改善という次元のものではなくて、プロセスそのものを一旦ぶっ壊して、最適なプロセスを作り直すと言うことである。
言うなれば、「明治維新」や「戦後」の様な、大転換が必要だと言うことだそうである。
 
マイナンバー制は、現状プロセス改善のために導入するのではなく、政治のBPRのためのインフラとして導入しなければならないと言われていた。
しかるに、政府の要人、国会議員に、マイナンバー制の重要性を理解してしていない人が如何に多いことかと田中氏は嘆いていた。
 
講演の締め括りとして、「マイナンバー制への意識レベルで、国政担当者を国民が仕分けしてみる必要がある」と言い放って田中氏は降壇された。
 
田中氏の講演のこぼれ話として、印象に残っている話を幾つか紹介すると、
 
●一つは税率の話
 
昔のある十年間、高額納税者第一位の座に、司馬遼太郎さんと松本清張さんが居座っていた時代があったが、その時の日本の最高税率(所得税+住民税の合計の税率)は、何と98%だったとか。
つまり、原稿用紙100枚の小説を書いたとしたら、そのうち彼らの懐に入るのは、僅か2枚分の報酬だったとか。
 
現在の日本の最高税率は、50%まで下がっているが、今後、増税が為されていったとしても、98%まで戻す訳ではなく限度があるので、増税では問題は解決しないと言われていた。
 
●もう一つは「破れ窓理論」の話。
 
米国の話だそうだが、ある家の窓ガラスが割れて、それが1週間放置されたままの場合、その家に、何らかのトラブルが発生したと考えて良いという理論である。
 
ある時のニューヨーク市長が、警察力を増強して、この「破れ窓理論」に従って巡回を増やさせたところ、犯罪率低下、治安回復など大きな成果があったとのこと。
 
高齢化社会になると自宅介護者が増えてくるが、その時の例として「破れ窓理論」の話が出たと思う。
そして、マイナンバー制が導入されれば、自宅介護者をフォローする上でも役立つと言われていた。
 
マイナンバー制と言うのは、全国民に番号を付けることで、色々な面でメリットを出して行くことを狙った制度である。
10年以上前にも、実は、住民基本台帳(住基ネット)と言う類似の制度を作ったが、結局これは、電子確定申告が出来ること、他の市町村からでも自分の住民票が取れることという二つのメリットしか国民には無かったため、それだけのために、接触型のICカードリーダの購入など高い投資をしようと言う国民が殆どなく、失敗に終わったらしい。
 
事実、私も住基カードを作ったが、登録料を市役所に取られるは、有効期間が数年しかなくて更新手数料が必要になるは、ICカードリーダを買わないといけないはだったし、1度も使わないままに終わったものである。
 
今度のマイナンバーは、民間利用が大前提なのだそうである。
簡単な例で言うと、みんなが沢山持っているクレジットカードやら会員証やらを、マイナンバーカード1枚にヒモ付けて管理できる様になると言った様なことなのだそうである。
 
これが出来れば、確かに有り難い。
3.11の東北大震災では、被災者が運び込まれた病院で、患者の過去の病歴や治療歴、投薬履歴等の情報が全く無いために、0から検査して診療しなくてはならず、これが大きなネックになったんだとか。
マイナンバー制があれば、勿論、個人情報保護の法制度は見直しにより整備することが前提にはなるが、病院間の電子カルテの連携などが実現できて、大きな成果が得られるらしい。
 
ちなみに、お隣の韓国では、マイナンバー制相当の仕組み(住民登録番号)が既に浸透していて、カード1枚とスマホさえあれば、どの場所からでも確定申告でも免許更新でも何でも処理できるのだそうである。
これが日本のお役所だと、何枚もの申請書に、同じ事を何回も記入させられ、幾つもの窓口をたらい回しされることになる。
 
韓国でこれだけ進んでいるのには、実は訳があり、国民から一度出して貰った情報は、二度と要求してはならないと言う法律があるのだそうである。
故に、政府は、住民登録番号をもとに、全ての処理が出来る様にプロセスを整備することを余儀なくされているし、民間でも、あらゆる申請・申込には住民登録番号を書かせていて、住民登録番号で連携して処理の効率化を図っているそうである。
民間利用が随分進んでいると言うことである。
 
現在の日本のお役所マターは、全て申請主義であり、
例えば、減税措置なども国民側が知っていて、かつ、国民側が申請しないと税金が返らない運用になっていて、本当に不可解な仕組みであるが、
マイナンバー制導入を期に、申請主義からpush型に変えて行きたいと自民党議員の方が発言されていた。
 
push型と言うのは、例えば、facebookのマイポータルの様に、国民全員に、一人一人のマイポータル(ホームページ)を作り、そこに、国や役所からお知らせや、取るべき手続きを発信すると言う様な、国から国民に情報発信する形のことである。
 
それから、マイナンバー制の導入に当たっては、現案は預金は連携の対象外としているそうであるが、世界中のマイナンバー制を導入している国で、預金を連携の対象から外している国は何処にも無いそうである。
そうなると、いずれは日本でも預金も連携の対象になり、国民一人一人の預金額も、住民番号で名寄せすれば、仕組み的には、調べられることになりそうである。
ただし、法律で名寄せを認めるか禁じるかは別の話ではあるが。
 
追伸1)
通行人に配られているグッズは、最近は貰わないと言ったが、セミナー参加者にくれるグッズは貰うことにしている。昨日、セミナーで貰ったグッズを沢山持ち帰ったら、カミサンが喜んで、来年は私も行くと言っている。
 
追伸2)
コンパニオンのお姉さんの写真を撮ると言って、カメラを首にブラ提げて行ったものの、結局、会場での写真は殆ど撮らなかった。
一生懸命働いているコンパニオンさんにカメラを向けるのは、やっぱり気が引けるものである。
 
1 電通本社ビル(汐留)のエレベータ
 
2 「ゆりかもめ」から見えるレインボーブリッジ(竹芝付近より)
 
3 「ゆりかもめ」から見えるレインボーブリッジ(お台場付近より)
 
4 「ゆりかもめ」の線路
 
5 東京ビッグサイト・会議棟
 
 
7 東京港臨海大橋
 
8 東京ビッグサイト・東展示棟
 
9 ITpro EXPO 2102会場風景
 
10 スターウォーズのR2D2(本物とのこと)
 
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12 お台場の観覧車
 
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