北の夏 2002 (4)


北の夏 2002 (4)
2002年8月20日(火)~8月21日(水) 網走~川湯温泉~然別湖

知床

朝、6時頃に目が覚める。
今日は知床観光だと言うのに、窓の外を見ると雨が全然止んでない。朝食の前に一風呂浴びる。朝食は昨日と同じ個室。朝から品数の多い豪勢な食事だった。
部屋に戻り、支度をして8時にホテルを出発。
 
網走市内で6回目の給油。今日の最初の予定は小清水原生花園である。しかし、この大雨では遊歩道を散策する気にはなれない。結局、原生花園は素通りして次の予定地、オシンコシンの滝へ。
 
9:15オシンコシンの滝に到着。雨にも関わらず、沢山の人が訪れていた。
傘を差してオシンコシンの滝の前まで行って記念撮影。次はいよいよ知床五湖である。
 
1 オシンコシンの滝(知床)
 
 
暫く行くうちに、前方の空が少し明るくなってきて雨が上がった。これはさい先良い兆候である。
国道334号から知床公園線に入る。また、小雨が降ってきた。途中、野生の鹿に出会った。
 
知床五湖に到着。
この日は熊が出たらしく、三湖五湖は立ち入り禁止だった。知床には北海道に生息する熊の9割がいるそうなので、まあ やむを得ないか。
 
傘を差して一湖へ。雨の中、結構な人出である。子供達は景色そっちのけで、もっぱら熊の話ばかりしている。
 
殆どの人は一湖と二湖の分岐点で戻って行くが、我々は二湖へと進む。人影が疎らになってきた。
二湖で記念撮影。その先は「熊出没中。立入禁止」のパネルが掛かっていた。パネルはシャレではなくマジな話なので、仕方なくUターン。売店まで戻ってきた。
売店でお目当ての「こけももソフト」を食べる。美味い。
 
3 「知床五湖 一湖」 (2002.08.20撮影) 北海道斜里町
 
4 「一湖は雨」 (2002.08.20撮影) 北海道斜里町
 
5 「熊出没のため三湖は立入禁止」 (2002.08.20撮影) 北海道斜里町
  
 
7 「知床五湖 二湖」 (2002.08.20撮影) 北海道斜里町

羅臼(らうす)

10:50、知床五湖を出発し羅臼に向かう。
知床横断道路羅臼岳も楽しみの一つだったが、雨で雲が掛かっていて何も見えない。知床峠も普段なら観光客が多いのだろうが、今日は誰もいない。結局、知床峠でも車を降りず、そのまま峠を越えて羅臼へ。
 
羅臼の街へ降りてきた。目指す「海馬(とど)屋たかさご」を探すが、なかなか見つからない。雨の中を行ったり来たりするうちに海馬屋たかさごが見つかった。人気があるのか駐車場は満杯である。
店の中に入り階段を上がると、壁に海馬の頭の剥製が飾ってあった。(余談であるが、このトドの剥製は、TVドラマの北の国から「遺言」でもドラマの中に登場してきた)
 
席に座って早速、「海馬陶板焼き定食」を5人前注文。隣のテーブルの人達が帰るところだったが、肉を沢山残している。何と勿体ない食べ方をするのだろう(とその時は思った)。
料理が運ばれて来たので早速食べ始めたところ、一口食べて、みんなで一斉に顔を見合わせてしまった。何とも表現しがたいエグさがあって、とても食べ続けられそうにない。仕方がないので、みんな、付け合わせの野菜と味噌汁で御飯を食べた。
食べ終わって後ろのテーブルを見たら、同じく海馬を注文した親子連れがいた。お父さんは運ばれてきた海馬の料理を一生懸命ビデオに撮っている。食べるのが楽しみなようだ。一口食べたらどんなリアクションを取るのか楽しみだ。そして一口。・・・ 期待どおりの顔をしてくれた(笑)。
 
会計では、何と、海馬を食べた証明書を渡してくれた。シャレがキツ過ぎる。
下の売店で羅臼昆布やお土産を買ってから羅臼を出発。次の予定は開陽台であったが、予定より時間が早かったので、足を伸ばして野付(のつけ)半島に寄ることにした。

野付(のつけ)半島

砂嘴(さし)を十数キロ進み、野付半島の展望所に到着。
雨が降っている上にとても寒い。下の息子は眠りを妨げられたのか機嫌が悪い。ムリヤリ車から下車させて展望所に入った。この雨の中、先の方まで歩いている人がいる。
冗談で「さあ、歩こうか」と言ったら、「何で歩かないといけないんだ」と子供達が騒ぎ始めた(笑)。
 
【参考】雨天でなければ、こんな奇観(トドワラ)が見られる予定であった。下の写真は、1985年の夏に訪れた時の写真である。
 
 
 
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開陽台

野付半島を後に、開陽台へ。野付半島に寄り道して予定のコースから外れてしまったので、道路標識だけを頼りに進むことに。
中標津(なかしべつ)の町に入ってから暫く進み、ここぞという直感で右折して暫く進んだら、長く真っ直ぐな道が続いていた。どうやら、直感が当たって「ミルクロード」に乗っていたらしい。子供達は、ビデオを出して真っ直ぐ続く道を撮影し始めた。
 
ようやく直線コースが途切れた辺りに開陽台の入口があった。冷たい雨のせいか、観光客は殆どいない。
鐘を鳴らしてから展望台に上がる。丸い展望台の内側はコロシアムの様になっている。傘をさしてビデオを回しながら360度のパノラマを撮る。晴れていれば、遠く国後(くなしり)が望めるらしい。残念!
展望台の建物の中に入り、ビデオで四季折々の開陽台の様子を観賞した。

11 「開陽台」 (2002.08.20撮影) 北海道中標津町

川湯温泉

開陽台を出発して弟子屈(てしかが)に向かう。また長い長い直線道路が続く。
 
ようやく弟子屈の街に入った。ここから摩周湖を目指す。
摩周湖に続く道をしばらく進んだが、どう見ても、山の上部は雲の中であり、それでなくても霧の多い摩周湖が見える訳がない。途中で無駄だと諦めUターン。その代わり、明日行く予定だった店「くりーむ童話」でアイスクリームを食べることに。
 
「くりーむ童話」の店の方は、雨にも関わらず沢山の人が訪れていた。ハスカップアイスがとても美味しい。
アイスクリームを満喫した後、今夜の宿、川湯温泉へ。
 
川湯観光ホテル」はすぐに見つかった。チェックインし、まずは温泉へ。
温泉場は広く露天風呂もあった。暖かい温泉と冷たい風が何とも気持ちいい。
夕食には、またまた蟹が出てきた。昨夜の蟹と比べたら落ちるが、まあ蟹は蟹。安い宿泊料金から言えばまずまずと言ったところか。寝る前に再び温泉へ。
 
8月21日(水) 川湯温泉〜然別湖
 
朝起きて、朝食前に温泉へ。朝食は別館の二階でのバイキングである。いろいろ種類があってなかなか豪勢。うどんも美味しかった。

美幌(びほろ)峠、アトサヌプリ、摩周湖

宿を出発し、近くのSSで7回目の給油。
駄目もとで美幌峠に向かう。曲がりくねった道を登り、峠に到着。案の定、峠は雲の中で何も見えなかった。
仕方ないので、そのまま来た道を引き返し、弟子屈温泉のアトサヌプリ(硫黄山)へ。
 
9:00硫黄山に到着。傘を差して少し登る。至る所から硫黄臭の湯気を噴き出している。雨の中、オジサン達がゆで卵を売っていた。
売店に戻って買い物。記念にクリスタルの置物を購入した。
 
硫黄山を出発し、最後にもう一度と「くりーむ童話」へ。今度は5種類のアイスがトッピングされるスペシャルを注文。美味い!
くりーむ童話を出たあと、一応、摩周湖に向かう。
予想に反して、何と、うっすらと湖面が見えた。予想外のことだったので、とてもラッキーな気分になる。売店で記念に雪駄を買った。
 
摩周湖を後に、阿寒湖に向かった。途中の阿寒横断道路では、自衛隊の車が何台も走っていた。
 
12 「アトサヌプリ(硫黄山)」 (2002.08.21撮影) 北海道弟子屈町
 
13 「硫黄山の噴煙」 (2002.08.21撮影) 北海道弟子屈町
 
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15 摩周湖
 
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18 「阿寒湖道路を移動する自衛隊」 (2002.08.21撮影) 釧路市阿寒町

阿寒湖

阿寒湖に到着。取りあえず昼食を取るためにアイヌコタンへ。
「番八(ばんや)」という店に入ってラーメンを頼む。子供達が頼んだ塩ラーメンが美味かったらしい。
 
食後、アイヌコタンの店を回る。彫り物屋で目の表情がとてもいい熊の彫り物を見つけたので土産に購入。
温泉街で会社のお土産にまりも羊羹を買い求める。結局、阿寒湖に来たものの阿寒湖を見ず仕舞いで出発することとなった。
 
19 「アイヌコタン」 (2002.08.21撮影) 阿寒湖温泉

オンネトー (湖)

次の予定地は、いよいよオンネトーである。
しばらく走りオンネトーに到着。駐車場に車を置いて、傘を差して湖一周の散策へ。
雨のため、周りの景色や湖面の美しさは今一だったが、それでもエメラルド色の美しい湖面が何とも美しい。「オンネトー茶屋」で一服。
 
20 「オンネトーの澄んだ湖面」 (2002.08.21撮影) 北海道足寄(あしょろ)町
 
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28 「エメラルドグリーンの湖面」 (2002.08.21撮影) 北海道足寄(あしょろ)町
 
29 「オンネトー茶屋」 (2002.08.21撮影) 北海道足寄(あしょろ)町
 
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34 「オンネトーの静かな湖面」 (2002.08.21撮影) 北海道足寄(あしょろ)
 
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然別(しかりべつ)

オンネトーを後に然別へ。
 
出発してすぐ、娘がサックが無いと言って騒ぎ出した。サックには、携帯電話、生徒手帳と財布を入れてあったらしい。しかしながら、もう戻る訳にも行かないので「自分の責任だから諦めろ」と言ってそのまま走る。幸い調べてあった阿寒湖飲食店の一覧に「番八」の電話番号が載っていたので、電話することにし、公衆電話が見つかるところまで走ったのである。
ようやく公衆電話を見つけ電話したところ、店にまだあったそうで、FAXで送り先を連絡すれば送ってくれるとのこと。一安心である。
 
雨がようやく上がった。足寄(あしょろ)の街でコンビニに入り、紙とサインペンを買って、近くにあったクロネコ ヤマト営業所に立ち寄ってFAXを使わせて貰える様にお願いして、「番八」にFAXを送った。
足寄で8回目の給油し、先を急ぐ。
 
然別への近道を調べていたのだが、どうやら曲がり道を間違ったらしい。仕方ないので国道を走って然別へ。途中、直線道路でネズミ取りをやっていた。
 
糠平(ぬかびら)から左折して然別へ。最後の遊覧船の時刻17:00に何としても間に合わせようとスピードアップ。しかしながら、狭い山間の道で、前の車がのろいと途端に詰まってしまう。
 
何とか湖上遊覧船の最終便の10分前に然別湖に到着。
遊覧船で40分間の観光。湖面は静かで、とても神秘的。唇の形をしているので唇山とも呼ばれている天望山(てんぼうざん)が美しい。
 
36 「然別湖畔のくちびる山」 (2002.08.21撮影) 北海道然別湖
 
37 「然別湖遊覧船」 (2002.08.21撮影) 北海道然別湖
 
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41 「然別湖温泉 ホテル福原」 (2002.08.21撮影) 北海道然別湖
 
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46 「然別湖の神秘的な湖面」 (2002.08.21撮影) 北海道然別湖
 
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54 「然別湖に浮かぶ小島」 (2002.08.21撮影) 北海道然別湖
 
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62 「朝の然別湖 ホテルより」 (2002.08.22撮影) 北海道然別湖
 
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遊覧船を下りて本日の宿、ホテル福原にチェックインした。早速、本館にある温泉へ。
 
部屋で寛いでいたところ、6時半に食事の電話。チェックインの際に食事は7時からに変更しておいたのだがフロントから帳場に連絡が通ってなかったらしい。
そのうち、係の人が布団を引きに来た。
 
みんな温泉から戻って来たところで夕食を食べに食事処へ。食事は冷めてしまっていたが、味付けは抜群で美味しかった。仲居さんの感じもとても良い。
 
満腹になったところで解散し自由時間にした。我々夫婦は、足のマッサージを受けることにした。20分コースだったが、とても気持ちが良かった。
 
その後、ホテル内に展示してある絵画を観賞し、最上階のラウンジへ。客はうちの家族だけ。子供と大人に分かれて席に着く。暗がりにローソクだけの灯りでムードがあるラウンジ。ガラス窓の外には夜の然別湖がひっそりと見える。大人は、カクテルを3杯ずつ注文し雰囲気を楽しむ。なかなか良いホテルであった。

                         つづく