東海道ふたり旅(18) 見附宿〜浜松宿(29:浜松宿)


東海道ふたり旅(18) 見附宿〜浜松宿(29:浜松宿)
2008年11月15日(土) くもり、時々、小雨
更新:2020年6月25日(木)
 
3週間ぶりの旧東海道の旅、前回、五十三次の中間点を超えたので、今日から後半に入る。
 
8:26発の「こだま」で三島駅を出発し、掛川で東海道線に乗り換えて本日の再開地点・磐田へ。
ちなみに、JR料金は、浜松までの新幹線料金も掛川経由磐田までの料金も同じなので、浜松までの新幹線回数券を利用。これで片道一人当り千円弱お得になる。
 
磐田駅前より旅を再開。
道は市街地を走っているのだが、平らではなく、緩やかな登り下りの勾配が付いている。
真っ直ぐな道をしばらく歩くと、道の右側に宮之一色一里塚の碑がある。
のどかな道を進むうちに、道の両側は住宅街となる。民家の庭には、11月も中頃と言うのに、葉が全て落ちてしまった柿の木に甘柿の実が沢山残っているのが見える。
「ウチの柿は実が無くなって葉っぱだけになったのに、こっちのは逆だね」とカミサン。
 
やがて、正面に天竜川の土手が見えてくる辺りで旧東海道は右(北)に折れる。
国道1号を横切りさらに北上すると、池田の渡しがあった場所に到着。
歴史風景館」と名前の付いた小さな小屋があり、歌川広重の絵などが展示されている。
 
1 江戸から63番目の一里塚「宮之一色一里塚」 (2008.11.15撮影) 静岡県磐田市
 
 
3 宮之一色秋葉山常夜灯」 (2008.11.15撮影) 静岡県磐田市
 
 
5 民家の柿の木には沢山の柿が (2008.11.15撮影) 静岡県磐田市
 
6 長森の立場(たてば)跡 (2008.11.15撮影) 静岡県磐田市
 
 
8 池田の渡し歴史風景館 (2008.11.15撮影) 静岡県磐田市
 
9 池田橋跡 (2008.11.15撮影) 静岡県磐田市
 
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浜松側に行くには、当時の「渡し」は勿論無いので、国道1号に架かる新天竜川橋まで戻る必要がある。川沿いの土手の道を南下し始めると、小雨が降って来た。
 
橋のたもとまで来たところ、何と、新天竜川橋には歩道が付いていない。歩行者通行禁止かどうか迷ったが、橋から10メートルほど進行方向と反対側(東側、磐田市側)に、「これより先歩行者通行禁止」という表示を見つけた。そこから東に伸びる磐田バイパス(高架)には入るなと言うことなのだろう。裏を返せば、西側、つまり、浜松方面に伸びる目の前の新天竜川橋は、「歩行者通行禁止」の表示が無い事から、歩いて渡っても良いという意味に取れるので、安心して渡り始める。
とは言え、車道の端を歩くのであるから、決して安心などという心境ではない。
長い長い新天竜川橋を夫婦で歩いて渡る。幸い片道3車線の真っ直ぐな見通しの良い橋なので、車の方が真ん中寄りの車線に移って、歩行者である我々を避けてくれる。
 
橋を渡り切ると、再び土手の道を北上し、浜松側の渡船場があったと思われる地点まで遡る。
ただし、渡船場跡を示す目印など何も残っていないので、先程行った対岸の「池田の渡し跡」の近くにあった青い屋根の家を頼りに北上し、その地点を浜松側の渡船場があった地点だと見なして、そこから土手をUターンして旧東海道の旅を再開。
 
渡って来た新天竜川橋の下を潜り、百メートルほど北上した所に船橋跡の碑が立っている。
船橋とは明治時代に架けられた橋である。その地点から旧東海道は西へと方向を変える。
 
やがて、天竜川の治水事業に功績のあったという金原明善の生家があり、その先には安間(あんま)一里塚がある。
それにしても、浜松市は旧東海道、史跡と言うものに対して関心が薄いのか、これまで歩いて来た中では、旧東海道史跡への手の掛け方が最も少ない様に思う。
安間一里塚の標識などは、木の杭を削った面にペンキで一里塚跡と書いてあるだけであり、しかもその杭を網フェンスのつっかえ棒の様にフェンスの背面に打ち込んでいるので、網目の陰になって余程注意していないと一里塚の標識を見逃してしまいそうである。
 
そろそろ昼時だし、浜松市に入ったことでもあるので、お昼は鰻にでもしようかと思ったのだが、道沿いには鰻屋がなかなか無い。
JR天竜川駅を過ぎたところで、ようやくファミレスがあったので昼食を取る。
 
11 天竜川の河原 (2008.11.15撮影) 静岡県磐田市
 
12 天竜川 (2008.11.15撮影) 静岡県磐田市・浜松市
 
13 車が途切れるのを待って恐る恐る記念撮影(歩道のない新天竜川橋上にて) (2008.11.15撮影) 静岡県磐田市・浜松市
 
14 船橋跡 (2008.11.15撮影) 静岡県浜松市
 
15 かやんば高札場跡 (2008.11.15撮影) 静岡県浜松市
 
16 金原明善生家 (2008.11.15撮影) 静岡県浜松市
 
17 江戸から64番目の一里塚「安間一里塚」 (2008.11.15撮影) 静岡県浜松市
 
いよいよ浜松の市街地に入り、道幅が広くなる。遠くから見えていたアクトシティ浜松の高層ビルが、間近になってきた。
しかしながら、宿場の入口を示す見付跡や木戸跡といったものは全く無く、浜松宿と言うキーワードを感じさせるものが全く無い。
やはり、浜松市は旧東海道、浜松宿というものへの関心が薄いのだろう。
 
連尺(れんじゃく)の交差点。旧東海道は、この交差点を左に折れて次の宿場町・舞坂へと向かう。
この交差点の近辺にのみ、浜松城大手門跡本陣など、昔の史跡が残っている。
 
今日の予定は浜松宿までのため、少し進んだ伝馬町交差点がゴール。
 
18 江戸から65番目の一里塚「馬込一里塚」 (2008.11.15撮影) 静岡県浜松市
 
19 浜松城大手門跡 (2008.11.15撮影) 浜松宿
 
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22 高札場跡 (2008.11.15撮影) 浜松宿
 
23 杉浦本陣跡 (2008.11.15撮影) 浜松宿
 
24 川口本陣跡 (2008.11.15撮影) 浜松宿
 
JR浜松駅に向かう途中、ザザシティ浜松のイベント広場で、ジュニアのヒップホップダンス大会が催されていたので、夫婦で見物。
我々の時代とは全く違う若者文化を肌で感じて、カルチャーショックを受けてしまった。
あれだけ身体を動かせば痩せるだろうなあと言うのが、夫婦の一致した感想である。そんなことを思う我々も、オジンとオバンになった証拠だろう。(^^;)
 
遠鉄のデパ地下で夕食の惣菜を買い込み、新幹線で三島に帰還。
 
25 ジュニアのヒップホップダンス大会 (2008.11.15撮影) 静岡県浜松市
 
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【データ】
■東海道歩行距離

今回  14.3km(見附宿〜浜松宿)
通算 265.7km

■利用交通機関

区間 交通機関
三島〜掛川 JR東海・東海道新幹線(三島〜掛川)
掛川〜磐田 JR東海・東海道本線(掛川〜磐田)
浜松〜三島 JR東海・東海道新幹線(浜松〜三島)

■費用

用途 金額
JR東海道新幹線・東海道本線(三島〜磐田)(2人分)
8,380円
JR東海道新幹線(浜松〜三島)(2人分)
8,380円
駐車場代(三島駅前)
900円
飲料(2人分)
300円
昼食、ビール(浜松「バーミヤン」)(2人分)
3,579円
合計
21,539円
累計
181,955円

■立ち寄りポイント
宮之一色一里塚(磐田市)
池田橋跡(磐田市)
船橋跡(浜松市)
金原明善記念館(浜松市)
安間一里塚(浜松市)
馬込一里塚(浜松市)
浜松城大手門跡(浜松宿)
高札場(浜松宿)
杉浦本陣(浜松宿)
川口本陣(浜松宿)
 
■通過した宿場
(29)浜松宿
 
【地図】