東海道ふたり旅(17) 掛川宿〜見付宿(27:袋井宿、28:見附宿)


東海道ふたり旅(17) 掛川宿〜見付宿(27:袋井宿、28:見附宿)
2008年10月25日(土) くもり
更新:2020年6月25日(木)
 
本日は、東海道五十三次では距離的にも宿場順的にも中間点である27番目の宿、袋井宿に到達する予定である。
とは言え、我々夫婦が目指している東海道五十七次で言えば、中間点は、まだまだ先なのだが。
 
【補足】
■東海道五十三次
 江戸・日本橋から京・三条大橋までの道。宿場数53。
東海道五十七次
 江戸・日本橋から大坂・高麗橋までの道。五十三次の最後の宿場である大津宿を出て、京に入る前の「追分」から分岐して大坂に至る道。宿場は、さらに、伏見宿、淀宿、枚方宿、守口宿を加えた57。
 追分〜高麗橋の間を特に、大坂街道(下り)、京街道(上り)とも呼ぶ。
 
8:26発の「こだま」で三島駅を出発し、本日の再開地点・掛川へ。
掛川城の追手門前(連雀交差点)から旅を再開。
 
10時前とあって、通り沿いの店はまだ開店準備中であるが、何となく活気を感じる街である。
通りにある清水銀行。洋式のビルではなく江戸時代の商家の佇まいの建物であり、軒先には「札差」の板がつられている。
壁面には掛川城主であった山内一豊と妻の千代の彫り物が施されている。
 
直線だった道は、宿場を抜けるとやがて右に緩やかなカーブを描く。
そして、200メートルほど進んだ交差点を右折して、旧東海道を外れたところに平将門十九首塚がある。
承平天慶の乱で討たれた将門ら十九人の首が、京に送られる途中でこの掛川にて検視された時の首塚であるが、その後、地元民により、守り神として扱われ今日に至っているとか。
「十九首」は現在の町名にもなっている。訪問するまでは首塚と言うことで暗いイメージを描いていたのだが、現地にあったのは綺麗に整備されたモニュメントであり、ライトアップの設備まで備わっていた。
 
1 掛川宿本陣跡(2008.10.25撮影) 掛川宿
 
2 商家の佇まいの清水銀行(2008.10.25撮影) 掛川宿
 
3 山内一豊と千代の彫り物(2008.10.25撮影) 掛川宿
 
 
5 掛川城蕗(ふき)の門(移築先の円満寺)(2008.10.25撮影) 掛川宿
 
 
7 平将門十九首塚(2008.10.25撮影) 静岡県掛川市
 
 
 
旧東海道に戻り、旅を再開。
川を渡った先にある二瀬川交差点を左折し、旧東海道は次の袋井宿へと向かう。
 
大池橋を渡って再び左折すると、旧東海道はのどかな田舎道となり、所々に並木が残っている。
原野谷川の手前で旧東海道は国道1号と合流するのだが、合流点の横断歩道を渡らなかったために、後で大回りをするハメとなった。
 
橋を渡ると、すぐに旧東海道は国道1号から左に折れ、名栗の街に入ってゆく。
道の両側に背の高い並木が残っている箇所が増え、「東海道どまん中」の文字が通りのあちこちで見られる様になる。
例えば、校庭の一端に九津部(くつべ)一里塚 のある袋井東小学校の校門柱には「東海道五十三次どまん中東小学校」と書かれた板が嵌め込まれているといった具合である。
 
10 大池橋(2008.10.25撮影) 静岡県掛川市
 
11 江戸から59番目の一里塚「大池一里塚」(2008.10.25撮影) 静岡県掛川市
 
12 ところどころに残る松並木(2008.10.25撮影) 静岡県掛川市
 
13 仲道寺(善光寺)(2008.10.25撮影) 静岡県掛川市
 
14 可睡三尺坊道標(2008.10.25撮影) 静岡県袋井市
 
15 名栗の[[立場(たてば)]]跡(2008.10.25撮影) 静岡県袋井市
 
16 名栗の松並木(2008.10.25撮影) 静岡県袋井市
 
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18 冨士浅間宮赤鳥居(2008.10.25撮影) 静岡県袋井市
 
19 江戸から60番目の一里塚「久津部一里塚」(2008.10.25撮影) 静岡県袋井市
 
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袋井市役所の先にある天橋(あまばし)。ここが袋井宿の東入口である。
橋の前には「どまん中茶屋」がある。旧東海道では珍しいらしいが市営の茶屋である。中では、お茶とお菓子や果物が無料で振る舞われている。
年配の旅人が何組か休息しているところに仲間入りさせて貰い、一服したあと記帳してから出発。
 
宿場通りを抜けて郊外のファミレスで昼食を取ったあと、次の宿場である見付宿に向かう。
 
木原一里塚、徳川家康と武田信玄が戦ったという木原畷(きはらなわて)古戦場跡を過ぎ、道はジュビロ磐田でお馴染みの磐田市に入る。
 
22 新屋の秋葉山常夜灯(2008.10.25撮影) 静岡県袋井市
 
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24 天橋(2008.10.25撮影) 袋井宿
 
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27 どまん中茶屋(2008.10.25撮影) 袋井宿
 
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29 東本陣跡(2008.10.25撮影) 袋井宿
 
30 中本陣跡(2008.10.25撮影) 袋井宿
 
31 西本陣跡(2008.10.25撮影) 袋井宿
 
32 高札場跡(2008.10.25撮影) 袋井宿
 
33 江戸から61番目の一里塚「木原一里塚」(2008.10.25撮影) 静岡県袋井市
 
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35 木原畷古戦場跡(2008.10.25撮影) 静岡県袋井市
 
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37 許禰(こね)神社大楠(2008.10.25撮影) 静岡県袋井市
 
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39 徳川家康腰掛けの石(2008.10.25撮影) 静岡県袋井市
 
太田川を渡ると、それまで平坦であった旧東海道はアップダウンの道となる。
そして、阿多古山(あたごやま)一里塚の下り坂を降りたところが見付宿東木戸である。
 
ちなみに、この阿多古山一里塚が見つからず、道を引き返したところ、民家の裏の小高い場所に、こんもりした塚と一本の白い石柱が立っているのが見えた。
どう見ても一里塚の格好をしている。ところが、道を探したのだが回りは民家の敷地で囲まれており道が見つからない。
仕方がないので、背後の土手を登り石柱まで近づいたところ、やはり「一里塚」の文字が刻まれていた。
これまでの一里塚は、どれも旧東海道沿いにあり、必ず、傍に説明パネルか石碑が配置されていたのだが、民家の敷地の奥にあるのは初めてである。
 
40 鎌田薬師道道標(2008.10.25撮影) 静岡県磐田市
 
41 車井戸跡(2008.10.25撮影) 静岡県磐田市
 
42 江戸から62番目の一里塚「阿多古山一里塚」(2008.10.25撮影) 静岡県磐田市
 
見付宿に入り、問屋場本陣を過ぎたところに、旧見付学校がある。現存する最古の洋式木造建築の小学校である。
五階建ての白い校舎であり、中に入って見学することが出来る。
 
旧見付学校を過ぎて少し歩くと、旧東海道は左に直角に折れる。正面にあるJR磐田駅の手前で、旧東海道は右折して西に向かうのだが、本日の旅は磐田駅前で終了。
次回は、天竜川を越えて、いよいよ浜松宿に入る予定である。
 
43 見附宿東木戸跡(2008.10.25撮影) 見附宿
 
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46 問屋場跡(2008.10.25撮影) 見附宿
 
47 脇本陣跡(2008.10.25撮影) 見附宿
 
48 本陣跡(2008.10.25撮影) 見附宿
 
49 旧見附学校(2008.10.25撮影) 見附宿
 
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52 脇本陣大三河屋門(2008.10.25撮影) 見附宿
 
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54 見附宿の街並み(2008.10.25撮影) 見附宿
 
55 飛脚問屋石屋跡(2008.10.25撮影) 見附宿
 
56 直進すると姫街道。旧東海道は左折(2008.10.25撮影) 見附宿
 
57 西木戸跡(2008.10.25撮影) 見附宿
 
58 JR磐田駅(2008.10.25撮影) 静岡県磐田市
 
59 ライトアップの掛川城(新幹線ホームより)(2008.10.25撮影) 静岡県掛川市
 
JR磐田駅から東海道線で掛川まで戻り、新幹線に乗り換えて三島に帰還。
 
【データ】
■東海道歩行距離

今回  19.2km(掛川宿〜見付宿)
通算 251.4km

■利用交通機関

区間 交通機関
三島〜掛川 JR東海・東海道新幹線(三島〜掛川)
磐田〜掛川 JR東海・東海道本線(磐田〜掛川)
掛川〜三島 JR東海・東海道新幹線(掛川〜三島)

■費用

用途 金額
JR東海道新幹線(掛川〜三島)(2人分)
8,600円
JR東海道本線・東海道新幹線(磐田〜三島)(2人分)
9,240円
駐車場代(三島駅前)
900円
飲料(2人分)
300円
昼食、ビール(袋井「スカイラーク」)(2人分)
4,438円
合計
23,478円
累計
160,416円

■立ち寄りポイント
本陣(掛川宿)
掛川城蕗の門(掛川宿)
平将門十九首塚(掛川市)
大池一里塚(掛川市)
仲道寺(掛川市)
名栗の立場(たてば)(袋井市)
冨士浅間宮赤鳥居(袋井市)
久津部一里塚(袋井市)
新屋の秋葉山常夜灯(袋井市)
天橋(袋井宿東入口)
どまん中茶屋(袋井宿)
本陣(袋井宿)
本陣(袋井宿)
西本陣(袋井宿)
高札場(袋井宿)
木原一里塚(袋井市)
木原畷古戦場跡(袋井市)
徳川家康公腰掛石(袋井市)
阿多古山一里塚(磐田市)
東木戸(見付宿)
問屋場(見付宿)
脇本陣(見付宿)
本陣(見付宿)
旧見付学校(見付宿)
脇本陣大三河屋跡(見付宿)
飛脚問屋石屋跡(見付宿)
西木戸(見付宿)
 
■通過した宿場
(27)袋井宿 〜東海道五十三次の真ん中の宿場〜
(28)見附宿
 
【地図】