1987年春 憧れのハワイ航路(6) サンセットクルーズ、ホノルル〜成田〜東京
1987年4月19日(日)~4月28日(火)
《7日目》4月25日(土) オアフ島 |
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【1】サンセットクルーズ
最後の夜はサンセットクルーズに申し込んである。買ったばかりのアロハを着て行くことにした。
迎えのバスで港に向かう。
港で長い列を作って待った後、乗船前に記念写真を撮って貰い乗船。もう少し豪華な客船を想像していたが、実際はオンボロ船で、席も狭いテーブルに詰め込まれる始末。ちょっと幻滅である。
それにしてもアメリカ人は我々よりも先に乗船していて、いい席に座っている。どうも差別されている感じである。
料理はと言うと、学校の給食を配る様な雰囲気で慌ただしく食べさせられた。何か最後の夜になって、盛り上がったイメージが一度にダウンした。日本に帰ったらサンセットクルーズだけは止した方がいいと、これからハワイに行く人に教えてあげる事にしよう。
前方のステージで何かショーをやっているが、見て盛り上がっているのはステージ前のいい席に座っているアメリカ人だけであり、後ろの席に詰め込まれた我々はショーなど見ていない。
船は一旦、沖に出てダイヤモンドヘッドやワイキキのホテル街を一望できるところまで来た。眺めは素晴らしい。
そのあとは再びホノルルの湾の中に入り、湾の中をゆっくりと流している。湾の中はあまり美しい景色ではなく、日本の湾内と同じ様な生臭い感じの光景である。
日本から来た「第x□□丸」と書かれた漁船も停泊していた。ホノルルの街のネオンと山の手の灯りが美しい。
下船してバスでホテルまで送って貰ったが、バスの中で記念写真を表紙にした小雑誌を買わされた。我々は小銭を持っていたので払ったが、現金を持ち合わせないカップルは周りに借りてでも払えと言われている様であり、脅迫の一歩手前である。またまた幻滅である。
《8日目~9日目》4月26日(日)~4月27日(月):日付変更線通過 ホノルル~東京 |
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【1】ホテル
今日は日本に帰る日である。
朝食は和食を選んだ。朝食のチケットがマウイでの1食分とオアフでの1食分余っていたので、食事のあと今度は洋食のレストランに入ってコーヒーを飲む。
今日の天気は小雨模様である。ワイキキビーチに散歩に出てみたが、小雨のためか人影はなかった。大きな木の前で記念写真を撮ってから部屋に戻る。
少し肌寒かったが、カミサンは寒い寒いと言ってセーターを着込んでいる。
お土産のマカデミアンナッツは申込み書に品数を記入してツアーの事務所に出してあるので、空港で引渡して貰える事になっている。これは、家族と社宅の人の分である。出発の準備は万端である。
【2】ホノルル空港
バスが迎えに来てホノルル空港に向かった。
空港のロビーでマカデミアンナッツの箱を受取り、買ってあったキャリアバッグに詰め込んだ後、荷物をツアー担当に渡して搭乗手続きを頼んだ。
お金が少し残っているので、空港の売店で使うことにした。黒珊瑚の指輪が安く出ているので買った。また、貝殻に電球を付けた灯りが安くて珍しかったので、8個ほど買った。この分は機内持ち込みである。
待合ロビーに行ったら、K夫妻にまた会った。どうらや、同じ便らしい。偶然が続くものだ。
搭乗したら、我々の席は後ろから数番目の窓際であった。K夫妻も5列ほど前の席である。記念にK夫妻の写真を撮ってあげたら、お返しに写真を撮ってくれた。
飛行機は12時にホノルル空港を後にし、懐かしの日本に向け飛び立った。
【3】ホノルル〜東京
ホノルルを飛び立って7時間、ずっと昼間が続いたが、そのうち富士山が見えて来た。
感覚的には、博多から新幹線に乗ってようやく東京に着いたという程度の時間であるが、途中、日付変更線を通過しているので、今日は4月27日になっている。
房総半島に差し掛かり高度を落とし始める頃から、カミサンが無口になり様子がおかしい。何か機嫌を損なう様な事をいったかと考えているが思い当たらない。
後で聞いたら、どうやら揺れに対して気分が悪くなったらしい。
午後3時、成田空港に到着した。到着ロビーで荷物と免税品を受け取る。
ロビーの中は照明がついていて外の明るさが分からず、ハワイ時間の延長で夜と錯覚した。
ロビーを出たが、荷物がトランク、キャリーバッグ2個、免税品の梱包が2〜3個にビデオケースとショルダーバッグであり、どう考えても沼津まで持っていけそうな気がしない。
宅急便の受付があったが2〜3日掛かると言うし、リムジンバスの時間も余りないので、取りあえず箱崎まで行って考えることにし、バスに荷物を全部積んで貰った。
箱崎のターミナルでキャリアーを買って、取りあえず、全部引っ張って行ける様にしたあと、タクシーでホテルニューオータニに向かう。
結婚式場のサービスで、ニューオータニに一泊できる手筈になっている。
ニューオータニの部屋は、さすがにハワイと比べると狭い部屋であったが、新宿の副都心の夜景は見えるし文句は言えない。
部屋には、結婚式場から花束と果物の籠が届いていた。
一息ついた後、夕食に出る。ホテルから少し歩いた所に焼き肉の店があったので入った。
ここの店のアルバイトの青年がちょっと異常で、コップは割るし植物の棚はひっくり返すしで、客の外人さんが驚いていた。
ハワイに比べると東京は肌寒い。時差ボケがあるのか無いのか分からないが、とにかく部屋に戻って休んだ。
《10日目》4月28日(火) 東京~沼津 |
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ニューオータニから八重洲口までタクシーで荷物を運び、新幹線に乗り込む。
平日ということもあり、混んでいなかったので助かった。
何とか三島駅まで着き、タクシーで沼津の社宅まで帰ってきた。
長い長いハネムーンから、こうして無事帰って来た。これから、本当の新婚生活が始まるのだ。
■サンセットクルーズ
■最終日
■復路、ホテルニューオオタニ