東海道ふたり旅(4) 戸塚宿〜茅ヶ崎(6:藤澤宿)


東海道ふたり旅(4) 戸塚宿〜茅ヶ崎(6:藤澤宿)
2008年6月7日(土) 晴れ
更新:2020年6月21日(日)
  
梅雨に入り、土曜日と言えば雨が続いていたが、今日は久々に天気の良い土曜日。戸塚宿から旧東海道の旅を再開。
JR東海道線で三島駅を出発し戸塚に向かう。戸塚までは新幹線を使っても在来線で行っても殆ど時間は変わらない。東海道線は思いもよらず混んでいた。
 
戸塚駅を降りて旅を再開。前回、戸塚駅の踏切を渡っていたので本日は西口から出発。これがもし東口からの出発だと、開かずの踏切のお陰で10分は足止めを食らうところだろう。
 
戸塚駅の西側と言えば、屋根の付いた歩道が続き宿場町の風情を醸し出していたものだが、現在は地域再開発の工事中であり、昔の風情が消えてしまった。
まずは、右手にある清源院長林寺に立ち寄る。
ここは徳川家康の側室・お万の方縁りの寺である。境内には芭蕉句碑心中句碑などがある。
 
さらに道を進むと、澤邊本陣がある。門柱には「澤邊」の表札が掛かっており、今でも子孫の方が住んでいるらしい。
本陣跡の横には明治天皇行幸の石碑も立っている。
明治天皇行幸と言えば、戸塚宿から藤澤宿に掛けて至る所に明治天皇行幸の石碑が立っている。カミサンと二人で、明治天皇も暇だったのねと冗談を言ってしまった。(ご容赦)
 
1 清源院長林寺の心中句碑(2008.06.07撮影)横浜市戸塚区
 
2 清源院長林寺の芭蕉句碑(2008.06.07撮影)横浜市戸塚区
 
3 戸塚宿澤邉本陣跡(2008.06.07撮影)横浜市戸塚区
 
富塚八幡の境内にある芭蕉句碑戸塚宿上方見付と見て回り、いよいよ道は上り坂となる。大坂と呼ばれる坂である。
 
坂道を登り切った辺り、国道1号との合流点の手前に「お軽勘平戸塚山中道行きの場」の石碑がある。仮名手本忠臣蔵でお軽と勘平が手に手をとって道中したのにちなんだ碑とか。
 
国道1号と合流。ここはいつ来ても渋滞している。久しぶりに来たら、原宿交差点が来年には立体交差になるらしく、工事の真っ最中であった。両側の家々はどれも新しい家であり、恐らく道路拡張のために国から建て替え費用が出て、位置を後ろに下げて建て直したのだろう。
 
影取町に差し掛かったところで、少し早いが昼食を取ることにした。カミサンが牛丼屋さんに入った事がないから一度入ってみたいと言うので、通りにあった「すき家」に入ることにしたためだ。
夫婦で牛丼を食べたのだが、ファーストフード店のため回転が速く、入店してから僅か15分で食べ終えた。これでは全然休憩にならない。仕方がないので、後で喫茶店にでも寄って休憩すると言うことにし出発。
 
影取町の先で、道は藤沢バイパス(国道1号)と県道(旧東海道)に分かれる。
旧東海道に入ると緩やかな下りになる。所々に松並木が残っている。
ふと道の反対側を見ると石碑の様な物の背面が見えた。旧東海道に関係する石碑なら見落とす訳には行かないので、車の流れが切れるのを待って道を渡る。
当たり。旧東海道松並木の石碑であった。
 
4 富塚八幡にある芭蕉句碑(2008.06.07撮影)横浜市戸塚区
 
5 戸塚宿上方見附跡(2008.06.07撮影)横浜市戸塚区
 
6 お軽勘平戸塚山中道行きの場の石碑(2008.06.07撮影)横浜市戸塚区
 
7 馬頭観世音(2008.06.07撮影)横浜市戸塚区
 
8 旧東海道松並木跡の石碑(2008.06.07撮影)神奈川県藤沢市
 
9 江戸から12番目の一里塚「藤沢一里塚」(2008.06.07撮影)神奈川県藤沢市
 
しばらく行くと下り坂の勾配がきつくなり、右手に遊行寺(ゆぎょうじ)の入口が現れる。正式名称は、藤沢山無量光院清浄光寺である。
この寺は時宗の総本山であり、境内には一遍上人の像がある。
 
朱塗りの遊行寺橋を渡り、右折した辺りからが藤澤宿である。
蒔田(まいた)本陣を過ぎてしばらく進み、白旗交差点のすぐ手前の路地を右に入ると、「義経首洗い井戸」がある。
何でも奥州で亡くなり鎌倉に送られた義経の首が腰越の浜に捨てられ、それが境川を遡って流れ着いたのを里人がすくい上げて洗った井戸とのことである。
 
10 遊行寺の一遍上人像(2008.06.07撮影)神奈川県藤沢市
 
11 遊行寺(藤沢山無量光院清浄光寺)(2008.06.07撮影)神奈川県藤沢市
 
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14 遊行寺橋(2008.06.07撮影)神奈川県藤沢市
 
15 藤澤宿蒔田本陣跡(2008.06.07撮影)神奈川県藤沢市
 
16 義経首洗い井戸(2008.06.07撮影)神奈川県藤沢市
 
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小田急江ノ島線が下を通る橋を渡り、道なりに進むと右手にメルシャンワインの工場がある。大きなタンクが見える。
試飲させて貰えるなら寄り道してもいいねとカミサンと話していたが、門の前にはそれらしい案内は出ていなかった。残念。
 
やがて道は国道1号と合流。右手には大山道標がある。
江戸時代に盛んだった大山詣での人々は、ここから大山みちに入っていったことだろう。
この先はずっと国道1号が旧東海道である。
 
茅ヶ崎駅前の一里塚交差点の左手に茅ヶ崎一里塚の石碑がある。
 
本日は平塚宿まで歩く目標であったが、夕方6時までに帰宅しなければならない用事があるため、どうやら平塚までは行けそうにない。
切りの良いところで、本日はこの一里塚で旅を終えることにした。
駅前のガストで一息入れ冷たいもの飲んだあと、JR東海道線で三島に帰還。
 
19 大山道標(2008.06.07撮影)神奈川県藤沢市
 
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22 江戸から13番目の一里塚「辻堂一里塚」(2008.06.07撮影)神奈川県藤沢市
 
23 東海道松並木パネル(2008.06.07撮影)神奈川県茅ヶ崎市
 
24 江戸から14番目の一里塚「茅ヶ崎一里塚」(2008.06.07撮影)神奈川県藤沢市
 
【データ】
■東海道歩行距離

今回 15.9km(戸塚駅前〜茅ヶ崎駅前)
通算 59.2km

■利用交通機関

区間 交通機関
三島〜戸塚 JR東海/JR東日本・東海道本線(三島〜戸塚)
茅ヶ崎〜三島 JR東日本/JR東海・東海道本線(茅ヶ崎〜三島)

■費用

用途 金額
JR東海道本線 三島〜戸塚(1名は通勤定期券を利用)
1,280円
JR東海道本線 茅ヶ崎〜三島(1名は通勤定期券を利用)
1,110円
駐車場代(三島駅前)
900円
飲料(2人分)
280円
昼食(戸塚・「すき家」(2人分)
1,020円
ビール、甘味(茅ヶ崎・「ガスト」)
881円
合計
5,471円
累計
40,268円

■立ち寄りポイント
清源院長林寺 「芭蕉句碑」、「心中句碑」(戸塚宿)
「澤邊本陣跡」(戸塚宿)
富塚八幡 「芭蕉句碑」(戸塚宿)
上方見付跡」(戸塚宿)
「お軽勘平戸塚山中道行の場」(横浜市戸塚区)
「馬頭観世音」(横浜市戸塚区)
「旧東海道松並木跡 石碑」(藤沢市)
「藤沢一里塚跡」(藤沢市)
遊行寺 「一遍上人像」(藤沢市)
「蒔田本陣跡」(藤澤宿)
「義経首洗い井戸」(藤澤宿)
「大山道道標」(藤沢市)
「辻堂一里塚跡」(藤沢市)
「東海道松並木解説パネル」(茅ヶ崎市)
「茅ヶ崎一里塚跡石碑」(茅ヶ崎市)
 
■通過した宿場
(6)藤澤宿
 
【用語】
並木
旅人を風雨から守るために街道の両側に植えられた木々。杉や松、ヒノキなどが植えられた。箱根の杉並木、御油(ごゆ)の松並木などが東海道では有名。
 
【地図】