新宿山の手七福神めぐり


新宿山の手七福神めぐり
2011年1月22日 快晴
 
寒い1〜2月はウォーキングはお休みの期間なのだが、運動不足に加え、正月の暴飲暴食で体重が大幅増加してしまったため、急遽、東京の街を歩くことにした。今回のウォーキングのテーマは七福神めぐりである。
 
一昨年の秋に、長野・善光寺の参道で「七福神の置物」を買い求めて以来、我が家では、興味の的がフクロウから七福神に移った様である。
「七福神めぐり」のコースは都内に幾つもあるが、本日は、何年か前に放映された倉本聰さん脚本のTVドラマ「拝啓、父上様」の中で、板前の田原一平(二宮和也)と唐沢ナオミ(黒木メイサ)が正月デートで廻った、あの新宿区内の七福神めぐり(新宿山の手七福神巡り)をすることにした。
 
9:01発の新幹線こだまで、三島駅を出発し東京へ。東京駅で中央線に乗り換えて新宿で下車。
南口から新宿御苑方向に歩いて行くと、正面にCICIマルイアネックスビルが聳えている。先月まで、息子がバイトしていたイタリアンの入っているビルである。
 
1 JR新宿駅南口(2011.01.22撮影)
 
2 CICIマルイアネックスビル(2011.01.22撮影)
 
【1】布袋(ほてい)和尚 霞関山太宗寺 新宿区新宿2−9−2
 
マルイビルの前を通り、さらに東に少し進んだところに、本日の一つ目の訪問地「太宗寺」がある。こちらの寺に祀られている七福神は、布袋(ほてい)である。
 
布袋様にお参りしたあと、寺務所に寄って「七福神巡りの色紙(800円)」を買い求める。色紙の中央には、毛筆で「布袋尊」と書かれており、朱印が押されている。この色紙を持って残りの七福神を廻れば、それぞれの寺社にて、七福神の名前が書き加えられて朱印を押して貰えるという趣向である。ただし、朱印代として各寺社に300円を支払うことになる。
 
3 太宗寺に祀られている布袋様(2011.01.22撮影)
 
【2】恵比寿(えびす) 稲荷鬼王神社 新宿区新宿2−17−5
 
太宗寺を出て、靖国通りを西に向かい、新宿区役所の手前を右折して北進すると次の訪問地がある。
この通りを歩くのは初めてであったが、キャバクラやホストクラブがズラっと並んでおり、店の前にはホスト/ホステスの写真がズラリと掲げられていた。正直、どの顔を見ても同じ様にしか見えない。美女、美男子の基準と言うか感覚が、我々の世代とは全く変わってしまった様である。
そのビル街の谷間に、2番目の訪問地、「稲荷鬼王(きおう)神社」がある。
ここに祀られている七福神は恵比寿様である。
 
4 稲荷鬼王神社(2011.01.22撮影)
 
5 稲荷鬼王神社の境内にある恵比寿神社(2011.01.22撮影)
 
 
【3】福禄寿(ふくろくじゅ) 大久保山永福寺 新宿区新宿7−11−2
 
次の訪問地は、抜弁天(ぬけべんてん)通りを東に進んだところにある。
 
通りを歩いていると、歩道の脇に「島崎藤村旧居跡」と書かれた石碑が建っていた。この手の石碑は、普段歩いていてもなかなか目に留まらないものであるが、旧東海道を歩いた時に付いた習性か、これらの石碑に、すぐに気づく様になってしまった。
 
カミサンはと言うと、前を歩いている女性の靴が上げ底だったとか、二人連れの男性が、男同士で腕を組んで歩いているとか言いながら、東京の街の特異性を楽しんでいる様である。
私も、歩いていて気づいたのは、すれ違う人達の中で、韓国語をしゃべっている人が何人もいたことである。最近になって増えて来たのか、韓流ドラマを沢山みている私の耳に、韓国語が感じ易くなったのかは分からないが。
 
7 島崎藤村旧居跡の石碑(2011.01.22撮影)
 
坂を登り切った抜弁天交差点付近に、七福神を祀った三つの寺社が固まっている。まずは、「永福寺」を訪問。
ここに祀られている七福神は福禄寿(ふくろくじゅ)である。
 
8 永福寺(2011.01.22撮影)
 
9 永福寺に祀られている福禄寿(2011.01.22撮影)
 
【4】寿老人(じゅろうじん) 春時山法善寺 新宿区新宿6−20−16
 
次は、通りを渡って反対側にある「法善寺」。ここには寿老人(じゅろうじん)が祀られている。
七福神の中では余り聞き慣れない神だと思うが、「じゅろうじん」と読む。「すろうにん」と読んだ人がいるらしいが、すろうにんは「素浪人」である。お間違えの無いように。
 
10 法善寺に祀られている寿老人(2011.01.22撮影)
 
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【5】弁財天(べんざいてん) 厳島神社 新宿区余丁町(よちょうまち)8−5
 
その次は、抜弁天交差点の角にある「厳島(いつくしま)神社」である。ここには、女性の神様「弁財天(べんざいてん)」が祀られている。
厳島神社は、交差点角の狭いエリアにあるため寺務所が無く、朱印を貰うためには、登って来た坂道を下りて左に少し入ったところにある「西向天神社(にしむきてんじんしゃ)」まで足を運ぶ必要がある。
朱印を貰って境内を通り過ぎていたところ、また石碑が目に入ってきた。近づいて見たところ、何と歌手の藤圭子さんの歌「新宿の女」の歌詞が書かれていた。ご存じと思うが、藤圭子さんは宇多田ヒカルさんの母親である。
 
12 厳島神社(2011.01.22撮影)
 
13 厳島神社に祀られている弁財天(2011.01.22撮影)
 
14 厳島神社全景(2011.01.22撮影)
 
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16 藤圭子さんの歌「新宿の女」の石碑(2011.01.22撮影)
 
以上の五つの寺社は、比較的新宿駅から近いエリアにあるが、残りの二つは少し東に離れた牛込(うしごめ)神楽坂(かぐらざか)地区にある。
 
抜弁天通り、大久保通りと東に進む。余談であるが、抜弁天は「ぬきべんてん」と読むのかと思っていたら「ぬけべんてん」と読むそうである。苦難を切り抜けるために建てられた神社だそうであるが、それなら「ぬき」と読んだ方が良さそうなものである。「ぬけ」と読むと間抜けな感じがするのは私だけだろうか。
 
【6】大黒天(だいこくてん) 大乗山経王寺 新宿区原町1−14
 
若松町を過ぎてしばらく歩くと、右手にあるのが「経王(きょうおう)」である。ここには大黒(だいこく)が祀られている。
大黒様は打ち出の小槌を持った神様であり、七福神の中では恵比寿様と並んでポピュラーな神様である。
祀られた大黒様の彫り物は、とても和やかな表情をされていたが、残念ながら撮影禁止になっていたので写真を撮ることは出来なかった。
 
17 経王寺(2011.01.22撮影)
 
18 経王寺に祀られている大黒様(2011.01.22撮影)
 
【7】毘沙門天(びしゃもんてん) 鎮護山善国寺 新宿区神楽坂5−36
 
大久保通りを東にさらに進むと、神楽坂上交差点に到着。ここを右折すると神楽坂である。
神楽坂は人気のスポットであり、今日も沢山の人出であった。
 
少し進んだ右手にあるのが毘沙門天(びしゃもんてん)を祀ってある善国寺である。ここを訪れるのは2回目である。
 
これで七福神めぐりは終了。約2時間のウォーキングであった。色紙に最後の書き込みと朱印押印をして貰う。記念に日付まで書いて貰った。
 
19 神楽坂の街並み(2011.01.22撮影)
 
20 善国寺(2011.01.22撮影)
 
21 善国寺に祀られている毘沙門天(2011.01.22撮影)
 
22 七福神めぐりの色紙
 
時刻は午後1時前、ちょうど良い食事時である。食事処は事前にインターネットで調べてある。その店は、善国寺の向かいにある石畳の路地を入って行ったところにある。
折角だから、日本料理(会席料理)を食べようと思いネットで調べたのだが、人気の店は夜しか営業しておらず、色々と検索した結果、昼の営業もしていて評判、料金共にまずまずだったのが「神楽坂おいしんぼ」。3,500円の昼懐石コースを注文したが、まずまずの味であった。何よりも、歩いた後のエビスビールが美味しくて、3杯も飲んでしまった。
 
寒い中のウォーキング、その後で戴く料理とビール、これも、なかなか良いものである。
春のお花見ウォーキング、ゴールデンウィークの鎌倉ウォーキング、秋の紅葉ウォーキングに続き、またまた恒例行事になってしまいそうである。
 
22 京料理の店・神楽坂おいしんぼ(2011.01.22撮影)