信州の秋 戸隠高原〜飯綱高原〜善光寺
2009年10月24日(土)~10月25日(日)
❏10月24日(土) くもり
久しぶりに、紅葉を楽しむ旅を計画。今回は、信州の秋を楽しむことにした。
午前4時過ぎ、エスティマで三島の自宅を出発。
今回は、御殿場から東富士五湖道路に乗り、山中湖、富士吉田を経由して、河口湖ICから中央自動車道(富士吉田線)に入り、大月JCTで中央自動車道(本線)に入るコースを取る事にした。
これまでなら、河口湖ICで一般道に下り、精進(しょうじ)湖の横の道から山越えして、甲府南ICで中央自動車道に乗るところだが、休日の高速道路料金が一律1,000円とあっては、多少大回りしても、高速道路を乗り継いだ方が時間が早いし料金も安いためだ。
須玉ICを通過するあたりから空が白み始め、視界が広がり運転しやすくなる。
朝食は、長野自動車道に入ってから、梓川SAで取る予定にしていたのだが、ガソリンの残量が少なくなってしまったため、諏訪湖SAで取ることにした。
山菜そばだけで十分だったのだが、カミサンが「おやき」を食べたいと言うので付き合う。カミサンは餡のおやき、私のは野沢菜のおやきである。
岡谷JCTから長野自動車道に入り、上信越自動車道を経由して信濃町ICで高速を下りる。ここからは戸隠高原はすぐである。
戸隠キャンプ場の駐車場に車を置き、ここから3時間コースのトレッキングを開始。
「ささやきの小径」と名付けられたこのコースは、インターネットで見つけたのだが、現地に行くとコースの入口が良く分からず、キャンプ場内を右往左往。
ようやく、バンガローの奥に小径らしき道(?)を見つけて歩き始める。
ただし、「道」とは言っても、人が踏んだ後があるという程度のケモノ道であり、回りは原生林である。
このコースは所々に紅葉した木々を見る事ができ、静かでとても気持が良いのだが、しばらく歩くうちに、「熊出没注意」の立て札が何度も眼に入る様になり、ちょっとビビり始めた。そうなると、枯葉が落ちる音にもついつい敏感になってしまう。
3キロ近く歩いたところで、コースは戸隠神社(奥社)の参道と交差する。交差ポイントには、随神門と呼ばれる茅葺き屋根の付いた赤い山門が建っている。
ここでトレッキングを中断し、奥社に参拝することにした。
奥社までの参道は、両側に杉の大木が並んでおり、荘厳な趣がある道である。
随神門から奥社までは、900メートルほどの道のりであるが、登り坂、急な階段と続き、結構険しい道である。
奥社でお参りしたあと、随神門まで戻りトレッキングを再開。
前半のコースとは違い、ここから先のコースは、野鳥の撮影をする人や散策する人がいるので、「熊出没注意」の立て札を見つけても幾らか心強い。
しばらく歩くうちに視界が開け、静かな池に出た。「鏡池」と名付けられたその池は、名前のとおり背後の山の紅葉を水面に映しとても美しい。
鏡池で写真を撮ったあと、トレッキングを再開。
ここから先のコースは、アップダウンを繰り返すケモノ道であり、すれ違う人もまったく途絶え、本当に、いつ熊が出て来てもおかしくない雰囲気の道である。上り下りの連続にカミサンは結構バテた様だ。それでも力を振り絞って歩いて行くうちに、林が切れ絶景が目の前に現れた。硯(すずり)の様な大きな石が横たわっているところから「硯石」と呼ばれるポイントであるが、ここからは遠くに紅葉した山々や、雲海から顔を出した山々を見る事ができ、苦労して登ってきた甲斐があったと思わせる眺めである。
硯石を過ぎると、山道は下りとなり、しばらく下りていったところに、「小鳥ケ池」と言う池が現れる。
鏡池ほどではないが、こちらの池もなかなか美しい。
そして、その先を少し下ると、ようやく住宅地に出る。戸隠神社(中社)のある町である。
戸隠と言えば蕎麦である。3時間強のトレッキングでお腹がペコペコだったので、点在する手打ち蕎麦の店の中から、「戸隠食堂」と言う店を選んで入った。
カミサンは天ザル、私は大ザルと、きのこそばを注文。ちょっと食べ過ぎかとも思ったが、蕎麦が実に美味く、2人前をペロっと平らげてしまった。
戸隠そばは、シャキシャキっとした食感であり、更科そばに良く似た食感である。
戸隠蕎麦でお腹を満たしたあとは、戸隠神社(中社)に参拝。
戸隠神社(中社)に参拝したあと、路線バスでキャンプ場まで戻り、車で本日の宿泊地である飯綱高原へ。
チェックインには時間が早すぎるので、近くにある霊仙寺湖に寄ることに。
霊仙寺湖は人工湖であるが、静かな湖でなかなか美しい。2箇所ある浮き橋を渡って、湖を一周することができるので、散歩にはちょうど良い。
静かな湖畔を一周したあと、スーパースライダイーという乗り物に夫婦で乗る。スーパースライダーと言うのは、曲がりくねった滑り台の様なコースを、ソリに乗って滑り下りる子供向けの遊技施設であるが、子育てから解放された夫婦(我々)は、童心に返って乗る。まあ、結構楽しかった。
3時半に宿舎にチェックイン。宿は会社(労働組合)の保養所である。ここの保養所には来たことがなかったので、一度訪れて見ようと思った次第である。
入浴のあと、6時から夕食。ここの夕食はフランス料理である。ワインとフランス料理を楽しんだあと、寝る前に再度入浴。
❏10月25日(日) 晴れ
朝食を終えたあと、3階の上にある展望台へ。もともと、ここの保養所は山の上にあるので、展望台からは360度のパノラマを楽しめる。
部屋に戻って一息入れたあと、チェックアウト。
本日の予定は、善光寺参詣である。保養所から善光寺までは、車で30分の道のりである。
善光寺は、昔、スキーの帰りに時間調整のために夜訪れたことがあると思うのだが、記憶が殆どなく、今回が初めての様なものである。
本堂の中を見学し、「お戒壇めぐり」と呼ばれる本堂下の真っ暗な回廊を手探りで歩く体験をしたあと、今年は中に入れるという山門に登り見学。
善光寺は、参拝客や七五三参りの親子連れで大賑わいであり、参道の土産店も賑わっている。
いつもなら、フクロウの置物を探すところだが、今回は、七福神を買い求めることにした。
長野での最後の食事は、三たびの蕎麦。「元屋」という店で大もり蕎麦を食べたが、本当に大盛であり、また実に美味かった。
13時前に善光寺を出発し帰途に付く。
渋滞にも巻き込まれず、夕方4時半には自宅に帰還。
今回の旅は、訪れたところは何処も印象に残るところばかりであり、楽しい旅であった。