箱根路 ・・・国1の旅(4/5)・・・
2005年10月1日(土) 08:15 晴れ
新幹線小田原駅から東海道線に乗り換え、本日の出発点・大磯へ。
「湘南」の由来については、元々は中国湖南省にある洞庭湖の南の地方をそう呼んでいたらしく、この辺りが、そこに似ているということで「湘南」と呼ばれる様になったらしい。
江戸時代初期に、小田原の商人が大磯の鴫立沢(しぎたつさわ)に草庵「鴫立庵」を建てたそうであり、その傍に「湘南発祥の地」という石碑が残っている。
この辺りは、道の両側に旧東海道の松並木が残っている。昔の旅人たちは、左手に海を見ながらこの松並木の道を歩いたことだろう。
大磯の町を過ぎ、二宮(にのみや)に入ると、やがて左手に太平洋の眺望が広がる。正面には箱根の山々を視界に捕らえることができるが、まだまだ遙か先である。
視界が開けてきた。左手に併走する西湘バイパスの遙か向こうに見えるのは真鶴辺りであろうか。更に、その向こうに薄ら見えるのは伊豆半島の山々である。
国府津(こうづ)の町、JR御殿場線の始点の町。ちょっとした賑わいのある町である。遠くの山越しに富士山が見えてきた。
酒匂川(さかわがわ)を渡ると小田原の町である。
この川の名前は、何やら私のような飲んべえが沢山いそうな名前の川であるが、なかなか正しく読める人は少ないのではないか。「さかわがわ」と読む。
国道1号線は小田原の街の外れを通っているせか、人通りが少ない。
石畳の歩道を進むうちに「箱根口」の交差点が見えてきた。
昔の旅人たちは、ここ小田原の宿で十分休養を取ったあとで、箱根越えを目指したのであろうか。
左手に早川の流れを見ながら、道は箱根湯本へ。
13:50、箱根湯本に到着。
活気にあふれる温泉街、あちこちで聞こえる呼込みの声。この週末を温泉で過ごす人達の浮き立つ表情を横目に、いよいよ箱根路へと踏み出す。
塔ノ沢温泉、渓流のせせらぎが聞こえる。
疲れた足を一歩一歩前に進めて高さを稼ぐ。つづら折れの道を4㎞ほど黙々と登り、ようやく大平台温泉街に到達。
カミサンより励ましの電話が入り、しばし足を止めて会話。再び歩き出した途端、気が緩んだせいか、それとも立ち止まったせいか、左足の太股が攣(つ)ってしまった。大平台の駅で一服することに。
宮ノ下温泉。有名な富士屋ホテルの建物が見える。
今日の目標である大平台は既にクリアしているが、まだ余裕があるので、小涌谷(こわくだに)まで頑張り、温泉にでも浸かってから帰ることにした。
16:30、標高535m小涌谷の駅に到着。
しかしながら、辺りに温泉ホテルは見当たらない。さすがに、温泉のために更に登る気力までは無く、今日はこれで上がることにした。
箱根登山鉄道で下山。スイッチバック式の電車が何度か前に後ろに進んだあと、電車は箱根湯本に到着。小田急に乗り換え小田原に出たあと、新幹線で三島に帰還。
本日は、500mを越える標高を登ったにも関わらず、これまでの最長31㎞を歩いてしまった。日本橋を出てから、遂に100㎞を突破。ゴールの三島大社までは、あと31㎞。頑張るぞ!