基軸通貨って何だ


基軸通貨って何だ
2016年1月19日(火) 晴れ
更新:2024年11月21日(木)
 
【2024年11月21日追記】
以下は、8年前に書いた基軸通貨のお話であるが、
下の方の、【基軸通貨が変わる可能性は】の所で書いた事(基軸通貨が変わる可能性)が、どうやら、現実に起こる(既に起こりつつある?)様である。
具体的に言うと、ロシア中華人民共和国を中心としたBRICS加盟国の間で、既に、BRICS各国内での貿易を、新しく興したBRICS共通通貨にて行うシステムが完成した様である。新通貨での貿易の決済システムも、併せて完成したらしい。
BRICSは、現在、物凄い勢いで加盟国が増えつつあるそうであり、そうなると、米ドルは、最早、御用済みになるのかも知れない。
米国は、これまで、大した自国産業が無くても、貿易のための基軸通貨として、各国が米ドルを買ってくれるので、(1971年のニクソン・ショックにより、ドルの金兌換を止めた事もあり)、輪転機を回して無尽蔵にドル札を刷るだけで、お金が入って来ていたが、今後は、ドルの利用価値が激減すると予想され、米国の経済破綻が、現実味を帯びて来ていると思う。早ければ、来年中にも・・・。
(米国の国家破産の処理をするために、トランプさんが出て来たのかも・・・ と言うのは、勘ぐり過ぎかもしれないが)
 
この辺りの話は、田中宇(たなかさかい)さんのレポートを読むと、良く分かると思う。以下。
 
    BRICSが多極型世界の準備完了
tanakanews.com
 
【2024年11月21日追記】おわり
 
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【基軸通貨とは】
まあ、貿易(国家間での商品の売買)における共通通貨(基準として使う通貨)と言うことだろう。
 
例えば、カジノに行って賭け事をする場合、色んな国の人が自国通貨を直接掛けても、それぞれの通貨の価値はバラバラなので混乱するし、最後に、儲けを自国通貨に換金するのも大変である。
こういう問題があるので、カジノでは、まずは現金を「チップ」と言う共通通貨と交換してから「チップ」で賭け事をする。
まあ、貿易の場合に使う通貨についても、共通通貨を使う事で統一すると言う考え方が基軸通貨の考え方だと思う。
ここで、カジノの場合は、
「チップ」という何処の国の通貨とも独立した第三の通貨、かつ、カジノ以外では通貨としての価値がない通貨が使われるから問題ないが、
貿易では、
特定の国の通貨が基軸通貨として使われるため、その通貨発行国が得をすることになる。
何故なら、その通貨の通貨発行権はその国にあるからである。
つまり、その国は、自分の都合で幾らでも通貨を発行できる訳である。幾らでもお札を印刷するだけで良い。
世界の貿易量が増えれば、貿易で使う基軸通貨の量も増やさないといけないので、基軸通貨国はお札を印刷するだけでどんどんお金持ちになれる
しかも、カジノの「チップ」と一番違うことは、基軸通貨は、世界中の何処での買い物にでも使える通貨と言うことである。
 
現在の基軸通貨は米国ドル。世界各国は、貿易のために、ある程度のドルを外貨として保持しておく必要がある。外貨準備金と呼ばれるお金である。
だから、米国はお札を刷るだけで各国がどんどん交換してくれるのでお金持ちになれるし、米国債と言う形で各国から借金できる(各国は米国債と言う形で外貨準備できる)ので、更にその借入金を使って米国は豊かになる。軍事費なんかは多分、この国債を発行して調達しているのだと思う。
だから、米国は世界一豊かな国であると共に、
世界一の借金国なのである。
 
基軸通貨国になる条件は、各国が安心して自国通貨を基軸通貨に交換して使えるための通貨の信用度が高いことである。
故に、経済規模が大きく軍事力もある国の通貨が基軸通貨として使われる事になる。
 
【基軸通貨が変わる可能性は】
米国の国力(経済力、軍事力)が衰退し、それに代わる国が出現すれば、基軸通貨は変わる可能性がある。
例えば、特定の国同士が、「2国間の貿易は、基軸通貨の米国ドルではなく別の通貨で行いましょう」と言うことを始め、それが各国に広まっていけば、米国ドルの基軸通貨としての存在価値は落ちてゆくかもしれない。
例えば、支那が、世界の貿易額に占める自国の貿易額(輸出/輸入)がある程度大きくなり、今後、自国(支那)との貿易は人民元で行いましょうと言い出せば、人民元での貿易額がどんどん増えるかもしれない。そうなると、各国は外貨準備金として米国ドルよりも人民元の方を多く保持する様になるかもしれない。そうなると、米国ドルを多く保持しておく必要がなくなるので、保持している米国債を売って支那国債(人民元)を買う様になるかもしれない。そうなると、米国債の価値が落ちるし、米国ドル安になるのかも知れない。米国ドル安が進めば、米国債を保持している国が売り始めるかも知れない。そうなると、米国も新規米国債の発行(米国債買い手の確保)が難しくなり、新規米国債を発行しての償還期限を迎える既存米国債の借り換えが出来なくなり、借金が返せなくて米国が債務不履行(デフォルト)となる可能性だってある。
 
とまあ、考えたら色々な不安要素がありそうである。多分、そういう事を書いていると思われる記事が以下だと思う。素人の私には、なかなか理解が難しいが。
 
  「人民元」という蝶の羽ばたきが、世界に嵐を巻き起こす
  ペッグ制:ある通貨に紐付けて、その通貨と自国通貨の為替レート(交換比率)を固定にすること。例えば、米ドルペッグ制は、米ドルと自国通貨の交換比率を固定にすること。
  通貨バスケット制:自国の通貨を複数の外貨に連動したレートにする固定相場制のこと。