熊本旅行(二日目以降)
2014年6月15日(土)~6月17日(月)
更新:2024年1月20日(土)
■6月16日(月) 小雨 のち 晴れ
早起きして温泉に浸かったあと、カミサンと海岸を散歩した。
昨日、ホテルに着いた時には、干潮で干潟(ひがた)になっていた港も、翌朝は満潮で、充ち満ちた海面の景色に変身。
ホテルの建物を出て、少し歩き始めたら、ポツポツと小雨が落ちてきた。
まあ、傘を差すほどの雨ではないので、そのまま散歩を続ける。
堤防を先端の方に歩いていくと、記念碑が目に入ってきた。「トライアスロン発祥の地」と言う文字が刻まれている。
ただし、トライアスロンの発祥地はアメリカなので、「ここ天草が発祥の地」と言うことではないと思われる。
堤防の先の方まで歩いていると、小さな生物が石垣を歩き回っているのに気がついた。フナムシである。本当に、久しぶりに目にする生物である。
堤防からホテルの方に戻って来たところで、洞穴を発見。
「切支丹(キリシタン)禁制令」が出たあとも、この洞窟の中で、礼拝がなされていたらしい。
茂木根(もぎね)と呼ばれるこの辺りは、天草「島原の乱」にまつわる場所の様である。
余談であるが、江戸時代に、この辺りで発生した百姓一揆の名前について、我々の世代では、日本史で習ったのは「島原の乱」という名前であったが、その後改訂があったらしく、現在の日本史では「天草島原の乱」と教えているそうである。
同じ様な話は幾つもあり、例えば、「東海道五十三次」の浮世絵の作者について、我々の世代が習ったのは、安藤広重であったが、今では歌川広重という名前に変わっている。
勿論、同じ人の事であるが、呼び方に不適切な点があったらしく、安藤広重から歌川広重に改訂された様である。歴史は変わるということか(笑)。
朝食を取ったあと、しばらく部屋で寛ぐ。
チェックアウト時間は11時であるが、年配のメンバでの旅行なので、「せかせかせず、時間一杯までホテルでゆっくりしよう」と言うことになった訳である。
11時にホテルを出発し、前日通ってきた道を戻って、大矢野島地区へ。
ここで、前日に行き損なった天草ビジターセンターに寄ることにした。
ビジターセンター内は、平日ということで閑散としていた。
まずは、「天草の紹介ビデオ」を観賞したあと、外に出て、天草の島々が点在する風景を楽しむ。
売店に入ると、ご当地くまモングッズが並んでおり、お土産に、「しゃべるくまモン人形」を買い求めてから出発。
次に立ち寄ったのは、前日にも訪れた上天草物産館「さんぱーる」。
「前日に目を付けていたお土産」を買う。
私は、前日に「未練」を残していた地ダコ醤油アイスを、遂に食すことが出来たのだが、何と、アイスクリームの中にタコの切り身が入っていたのにはビックリ。味は、甘塩っぱい美味しいアイスであった。
お昼の時間を過ぎていたので、ランチもここで取ることにし、天草の海の幸満載の海鮮丼を戴いた。
帰りは、島原湾沿いの道を走り、熊本市内方面へ。
何ヶ所か渋滞が発生していたが、無事、熊本市内を抜け、大津町(おおづまち)に到達。
道の駅「大津」でトイレ休憩したあと、いよいよ阿蘇ミルクロードに入る。
目指すは、阿蘇大観峰である。
高地に広がる草原を走り抜け、大観峰に到着。
ガスっているので、鮮明に見る事は出来なかったが、阿蘇の山々が遠くに望め、雄大な景色を堪能した。
大観峰をあとに、本日の宿泊地・黒川温泉を目指す。
大観峰から黒川温泉までは、20km前後であり、ご近所と言ってもいいくらいの距離である。
やがて、車は黒川温泉に入る。
ホテルは、黒川温泉の中心街から少し上に入ったところにある「瀬の本館夢龍胆(ゆめりんどう)」。川沿いに建つ旅館である。
和洋室と和室の2部屋を取ってあったが、我々夫婦は和室である。
この日は、夕食まで余り時間が無かったので、温泉は夕食のあとにし、まずは食事処へ。
三日連続の懐石料理となるが、「馬刺し」、「ローストビーフ」、「鮎の塩焼き」と続き、最後は「鰻の柳川」。美味しい料理を堪能できた。
食事のあとは、いよいよ黒川温泉の湯である。
最近大人気の黒川温泉、かねてより、一度行ってみたいと思っていたのだが、ようやく念願叶って、今回の旅行となった。
まずは、内湯に浸かったあと、混浴露天風呂へ。
ただし、「混浴」と言っても、女湯には、立派な女性専用露天風呂があるので、「混浴」に入ってくる女性は全くおらず、実質は男性用露天風呂みたいなものである(笑)。
気持ち良く浸かったあと、岩の上に上がって横になり涼む。これが、とても心地良く、かつ、夕食時の焼酎の量も進んでいたので、どうやら1時間近く微睡(まどろ)んでしまったらしい。
風呂を出て部屋に戻ったところ、鍵が掛かっていたので、隣の部屋に行ったのだが、カミサンの姿が無い。
どうやら、私の帰りが遅いので探しに行ったらしく、入れ違いになった様だ。
カミサンの話では、私の帰りが余りにも遅いので、男湯の前まで行って、宿の人に中を見に行って貰ったらしい。
その時点で、既に行き違いになっていた様である。
とにもかくにも、黒川温泉はイイ湯であった。
■6月17日(火) 雨
三日目は、朝から雨。天気予報でも「一日雨」の様である。
本日の予定は、元々の計画では、大分県の九重”夢”大吊橋にでも行こうかと思っていたのだが、前の日の夕食時に、みんなの意見を聞いたところ、「大吊橋は行かなくても良い」と言う意見が強く、「代わりに、柳川に行って、「川下り」と「鰻」を楽しもう」と言う話で纏まっていた。
「鰻」については、「若松屋」と言う行列の出来る大人気店があるとの事なので、そこに行くことにした。
朝食のあと、チェックアウトの11時までには十分な時間があるので、早朝に続き、本日2度目の温泉に浸かることにした。
さすがに、9時過ぎとあって、男湯には人影は皆無。貸切状態である。
入浴のあと、部屋からカメラを取ってきて露天風呂を撮影してきた。
雨の中、宿を出発した車は、カーナビに従って、山道を大分方面に進む。
黒川温泉は、熊本県・大分県の県境近くなので、すぐに大分県に入り、やがて大分自動車道に乗る。
ガソリン残量が少なくなっていたので、高速道に乗る前に給油しておきたかったのだが、道の左側にあるガソリンスタンドを探すうちに、高速道のICに来てしまったので、そのまま高速道に乗る。
途中、山田SAで給油したあと、車は、鳥栖JCTから九州自動車道に分岐し、南下。
みやま柳川ICで高速道を下りて、柳川の街に入ると、時刻は1時をかなり回っていた。
お目当ての「若松屋」はすぐに見つかり、お昼のピークを過ぎた時間帯だったことも幸いして、行列に並ぶことなく、座席に着くことができた。
鰻料理は、「せいろ」と「蒲焼き」の2種類があり、この店では、ご飯の上に鰻が乗ったのが「せいろ」、ご飯と鰻が別々に出て来るのが「蒲焼き」とのこと。
私は「せいろ」を注文。
いつも食べている「鰻重」はと言えば、白いご飯の上に「鰻の蒲焼き」が載っており、鰻のタレがご飯に掛かって、美味しい味のご飯になっているのだが、出て来た「お重」を開けると、この店の「鰻重」は全く違っていた。
ここの「鰻重」のご飯は、鰻のタレが掛かっているのではなく、鰻のタレ(汁)で炊き込んだご飯の様である。
そして、これが実に美味い。ペロリと平らげてしまった。
食事のあとは、晴れていれば「川下り」でもしたいところだったが、生憎の雨では致し方なし。そのまま帰途に着くこととした。
途中、九州自動車道の基山SAでトイレ休憩したあと、太宰府ICから福岡都市高速に入り、千代ICで高速を下りる。
従姉を、この日に泊まる中洲のホテルまで送ったあと、実家で荷物を降ろしてから、福岡大学近くの居酒屋へ。
ここで、「旅行の打ち上げ」をすることになっているのである。
母、義姉、姉、カミサンの4人を店に降ろしたあと、ガソリンスタンドで満タンにしてから、レンタカーを返却。
店まで送ってくれると言う兄の車で、居酒屋へ。
従姉も、中洲のホテルから地下鉄で居酒屋に駆け付け、旅行メンバ全員が揃ったところで、打ち上げの乾杯。
最終日は、雨模様ではあったものの、楽しい2泊3日の旅行であった。
「来年は、山陰地方にでも行こうか」と言う声が、早速、出ている。