伊豆散策2024
2014年2月23日(日)~2月24日(月) 晴れ
更新:2024年1月12日(金)
新しい車の「慣らし運転」を兼ねて、一泊二日で、久しぶりに伊豆を散策してきた。
朝の8時過ぎに、新車の「トヨタ エスティマ」で三島の自宅を出発。カーナビと、ETCの使い初めである。
最初の目的地は、南伊豆の河津(かわづ)。ちょうど、河津桜が見頃を迎えている。
南伊豆と言えば、一昔前は、車で3時間近く掛かっていたのだが、2月11日開通の伊豆縦貫道のお陰で、1時間半程度で行ける様になった。
自宅のすぐ近くにある三島萩ICから伊豆縦貫道に乗ると、修善寺の先の大平地区までノンストップで行ける。
三島市中心街や、定常的な渋滞区間である国道136号を走ることなく、天城・湯ヶ島の手前まで来れるのだから、便利になったものである。
中伊豆の道は、雪景色であった。
先週降った訳では無いので、先々週末の雪が、まだ残っていると言うことなのだろう。
それでも、道路は綺麗に除雪されているので、心配ない。
浄蓮の滝、天城峠を越えて、ループ橋で高度を下げると、河津はもうすぐである。
河津川の両岸に、連なるピンク色の桜並木が見えてきたので、駐車場に車を入れて川岸を散策。
ニュースでは「五分咲き」とアナウンスされていた様だが、もう満開と言っても良いくらいの桜である。
早咲きの河津桜と、菜の花のコントラストが見事であった。
河津桜を堪能したあとは、河津バガテル公園へ。
ここは、バラ園で有名らしいが、季節的に、バラは期待していない。・・・と言うか、まだ訪れたことがなかったので、「とにかく、一度行ってみる」と言うのが目的である。
園内は、有料かと思ったら、無料で入れた。
入口の左側には、温室が二棟あり、色んな品種のカーネーションが育てられていた。
園内の売店を見て回り、最後に、一番奥のバラ園に入ろうかと思ったが、ここだけは有料。
入るかどうか迷い、入口の写真を見たところ、何故か、「バラの花壇」にモザイクが掛かっていたため、入るのは止めにした。
わざわざ、モザイクを掛けていると言うことは、「胸を張って見せられない状態だ」と言ってる様なものである。
次の目的地は、下田。
河津川沿いに車を進めると、海に出る。そこから、更に十数キロ南下すれば、下田である。
下田でのお目当ては、道の駅「開国下田みなと」の中にある食堂で、金目鯛づくしのランチを食べることである。
ちょうど8年前の正月に来た時に、2,500円の「金目鯛づくしのランチ」を食べたのだが、金目鯛の煮つけ、刺身、にぎり寿司が、とても美味しかったのを忘れられなかったのである。
今回は1ランク下げて、1,575円の「金目鯛おまかせ定食」を注文。
「にぎり寿司」が「御飯」に代わるだけであり、煮つけも刺身も食べられるので、これで十分である。
食後は、宿で飲む時の「おつまみ」を調達してから、次の訪問地・爪木崎(つめきざき)に向かう。
爪木崎は、冬の花・水仙の群生地である。
2月下旬まで残っているかどうか不明であったが、景色だけでも素晴らしいので、とにかく立ち寄ることにしたのである。
現地に着いてみると、やはり水仙は完全に終わっていた。
それでも、冬の海は凛(りん)として、とても美しかった。
灯台のところまで登っていったら、伊豆七島がうっすらと見え、伊豆大島の山間部には、白い雪が降りていた。
爪木崎をあとに、次の訪問地は、東伊豆の城ヶ崎(じょうがさき)。
こちらは、もう何度目になるか分からないくらい訪れているのだが、灯台の様な櫓(やぐら)があることに、今回初めて気がついた。
階段で上がれるので、早速、駆け足で登り始めたのだが、意外と高いことが分かり、登るスピードを緩める。急いで登ると、脚に乳酸が溜まるのを恐れたためである。
と言うのも、以前に旧東海道を歩いた時に、箱根の登り階段で乳酸が溜まってしまい、脚が動かなくなってしまった経験があるためである。
坂道なら、歩幅調整できるので、自分のペースで登れるが、階段は一段ずつ登るしかなく、マイペースの歩幅調整がしにくいため、調子に乗って登っていると、乳酸が溜まってしまい、脚が上がらなくなるのである。
灯台の上からの眺望は素晴らしかった。
以前訪れた時に、ソフトクリームを食べたことを思い出し、今回も買って食べる。季節が季節だけに、夫婦で震えながら食す(笑)。
時間は15時を回っていたが、カミサンが、「猫の博物館」に寄りたいと言うので、カーナビをセットして出発。
ところが、カーナビに従って左折しようとしたところ、「私有地につき通り抜け禁止」と言う看板が目に入り、柵で先に進めない様になっていたので、慌ててブレーキを踏む。
結局、道が分からず、「猫の博物館」は諦めて宿に向かうことにした。
16時前に宿に到着。
昨年退職した会社(富士通)の保養所だったところである。OBは、退職後も利用できることになっているので、今回利用したのだが、私が退職した後に、どうやら会社が、「自前での保養所の運営」を止めて、「イーウェル」と言うサービス会社に、委託したか売却したかしたらしく、宿の名前が「富士通ヴィラ伊豆」から「リフレッツヴィラ伊豆」に変わっていた。
料金は、会社の保養所時代と同程度であるが、富士通の従業員+OB以外にも、「リフレッツ倶楽部」というところの会員客も宿泊する様になっていた。
ただし、一般宿泊料金は高く設定されていて、この価格が正規の料金らしい。正規料金と、「富士通保養所」時代の料金の差額を、会社が補助金として補填する運用になっている様であった。
それでは、サービス内容は変わらないかと言うと、大きくは変わらないのだが、食事メニューや、備え付けのアメニティグッズ、入浴時間、カラオケルームの運用が変わっていた。
食事は、選択できるメニューではなく単一メニューになってしまっており、かつ、肉料理が一品もなかったのには不満が残った。
隣のテーブルの客は、多分、富士通のOBだろうと思われたが、食事に対しては、「昔より内容が落ちた」と言って、かなり不満を漏らしていた。
そして、退席の際に、係の人に「大変、健康的な食事でした。」と言っていた。
係の人は、多分、言葉どおりに受け取ったと思うが、私には、皮肉タップリの言葉であることが容易に分かった。
富士通の保養所は、このほかにも幾つかあったのだが、すべてこのサービス会社の運営に変わってしまっているので、もしかしたら、気に入っていた軽井沢、湯布院、勝浦(房総)の保養所も、同様にサービスレベルダウンしているのかも知れない。残念!
翌日の予定は、修善寺の梅林見物である。
宿を出発して、中伊豆に向かう。
ところが、海岸線から内陸に入った途端に、道の両側は雪の帯となり、初日の中伊豆以上の残雪であった。
そうこうするうちに、かなり登ったところで、「9キロ先通行止」のパネルが目に入る。
一瞬、車を止めてどうすべきか迷ってしまったが、上から降りて来る車が1台あったので、とにかく進めるところまで進むことにした。
どうやら、天城高原の上の方が、積雪で「通行止」になっているらしく、その手前にある伊豆スカイラインの天城高原ICまでは、無事行き着くことが出来た。
スカイラインに乗ってしまえば、修善寺まではすぐ。
冷川ICで伊豆スカイラインを降り、修善寺まで出る。
この日の目的地は、修善寺梅林と、修禅寺で開催されている持ち寄り雛展である。
この二つは近くだと思っていたので、取りあえず、駐車場を探して車を入れてから、歩いて観光することにした。
ところが、カーナビの案内した場所に修禅寺らしきお寺が見当たらず、迷ったあげく「修善寺梅林駐車場」という道標を見つけて、そちらに従って車を進める。
かなり山を登ったところに、その駐車場はあり、車を置いて梅林まで歩く。
梅林に入ったのだが、修禅寺の方は温泉街まで降りなければならないことが分かり、結局、先に「修禅寺の持ち寄り雛展」の方を先に見ることにした。
山道を降りて、温泉街に向かったのだが、これが予想以上に離れていて、約1キロの山道を降りるハメとなった。
梅林に戻って来るには、逆方向、つまり山道を1キロ登って来なければならず、ちょっとした登山である。
修禅寺は「独鈷(とっこ)の湯」のすぐ傍にあった。
正面がちょうど工事中で、シートが被せられていたため、先ほど車で来た時には見つからなかったのだと思われる。
ここで漢字に注目すれば分かると思うが、この温泉街の名前は「修善寺」、お寺の名前は「修禅寺」。「善」と「禅」の違いがある。
修禅寺で開かれている「持ち寄り雛展」と言うのは、修善寺温泉旅館の女将(おかみ)達が持ち寄った雛人形の、展示会である。
会場に入ってみると、沢山の雛人形が飾られていたが、案内しているのは旅館の女将さんたちである。やはり品があって、雰囲気が違う。
「写真撮影OK」と言うので、かなりの写真を撮って来た。
修禅寺をあとに、来た道を戻って、1キロの登山。
しかしながら、往路とは違い、復路では、どの程度の道のりかが予め経験済みなので、意外に早く梅林まで戻って来れた様に感じた。
ここの梅林も、大雪で折れた枝が多く、幹の傍に横たえられていたが、その折れた枝に、梅の花が萎れることなく綺麗に咲いているのには驚いた。
梅林をあとに、帰途に着く。
伊豆縦貫道に乗れば、修善寺から自宅までは30分前後なので、昼食は、自宅に戻って、ゆっくり一杯やりながら取ることにした。
新しい車の慣らし運転と、カーナビ、ETC使い初めの筈であったが、伊豆の有料道路は、ETCが導入されておらず、全て現金払いであり、ETCの出番は無いままであった。
まあ、慌てなくても、そのうちに、ETCもデビューする機会が訪れると思っている。