結婚20週年&勤続30週年記念旅行 北海道2007冬(4)


結婚20週年&勤続30週年記念旅行 北海道2007冬(4)
時期:2007年12月19日(水)
更新:2019年3月16日(土)
 

日付
行程
宿
12月16日( 自宅〜タクシー〜三島駅〜新幹線〜品川〜京浜急行〜羽田空港〜ANA〜新千歳空港〜バス〜宿〜クマ牧場〜宿 登別温泉
ホテルまほろば
12月17日(月) 宿〜バス〜新千歳空港〜JR北海道列車〜帯広駅〜送迎車〜宿 十勝川温泉
三余庵
12月18日(火) 宿〜送迎車十勝川(白鳥)送迎車〜帯広駅〜JR北海道列車〜釧路駅〜和商市場JR北海道列車〜標茶駅〜送迎車〜宿 虹別「
ヘイゼルグラウスマナー
12月19日(水) 宿〜観光タクシー(以降、観タク)多和平観タク摩周湖観タク美幌峠観タク屈斜路湖観タク硫黄山観タク「クリーム童話(アイスクリーム)」観タク〜宿 養老牛温泉
湯宿だいいち
12月20日(木) 宿にて一日のんびり過ごす 養老牛温泉
「湯宿だいいち」
12月21日(金) 宿〜送迎車〜根室中標津空港〜ANA〜札幌丘珠空港〜バス〜札幌駅〜宿〜時計台北海道道庁大通公園デパート札幌テレビ塔すすき野(夕食)〜宿 ホテルモントレ札幌
(2022/10末閉業)
12月22日( 宿〜札幌駅周辺買い物(デパート、サッポロファクトリー)〜札幌駅〜JR北海道列車〜新千歳空港〜ANA〜羽田空港〜京浜急行〜品川駅〜新幹線〜三島駅〜タクシー〜自宅  

 
2007年12月19日(水)虹別〜養老牛温泉
 
翌朝はまた良い天気。今日は、摩周湖を訪れる予定になっているので、何とかこのまま天気が持って欲しいと願う。
 
朝食の前に朝の散歩。ホテルの裏手に回ると、雪が一面に残っていた。
朝食を済ませ、部屋に戻って荷造り。1ヶ月以上前に予約していた観光ハイヤーから事前確認の連絡が全然ないので、少し心配になり電話を入れる。予定どおり10時に迎えに来るとのこと。出発までのひと時をテレビを見ながら過ごす。
15分ほど前に下に降りてチェックアウトを済ませ、ラウンジに移り寛ぐ。やがて窓の外に黒塗りのクラウンが入ってくるのが見えた。トランクに荷物を積みホテルを出発。
 
■阿寒ハイヤー (5時間コース 27,000円)
 
ホテルを出発し牧草地の通りに差し掛かると、早速、運転手さんが道沿いに立つポールの上に付いている止まり木の様なものの説明を始めた。なんでも、シマフクロウが電線に止まって感電しないように、止まり木を付けているのだとか。どうやらこの運転手さん、シマフクロウに思い入れがあるらしく、シマフクロウの講釈が始まった。今夜の泊りが養老牛温泉だということで、もしかしたら「出るかもしれませんよ」と思わせぶりな言い方をする。この思わせぶりのしゃべり方は、この人の癖らしい。まあ、黙々と運転だけをする人よりは、色々とガイドをしてくれる人の方が良いので、感謝することにしよう。
 
虹別の街を通り抜け、見晴らしの良い道路を進むうちに、左手の丘の上に櫓(やぐら)のようなものが見えてきた。本日の最初の訪問地・多和平である。
道路から多和平の敷地に入り、クネクネ道を登っていくと多和平の駐車場に到着。快晴の天気であるが、地面には雪が残っている。駐車場の前にレストハウスがあるのだが、どうやら冬場は営業していない様だ。記念のキーホルダーを買う予定にしていたのだが残念。
レストハウスの右手の緩やかな坂を登り展望台の方に向かう。360度、遮るものがなく、素晴らしい眺めである。さすがに吹き曝しの丘の上とあって寒い。運転手さんが気を利かせて夫婦の写真を撮ってくれた。
展望台の櫓の上に登ると、正面には、西別岳、その左には摩周岳が聳えている。さらに左に90度身体を向けると、富士山の様なとんがり山の雄阿寒岳、その左には雌阿寒岳が並んでいる。
5年前に開陽台に行った時は雨で殆ど景色が見えなかったのだが、真っ青な空の今日の眺めは抜群。それに回りは360度牧草地の丘の上にある展望台ということで、眺望は抜群。開陽台よりもこちらの方が眺望は良いかもしれない。
 
1 多和平の櫓の上からの360度の眺望(2007.12.19)
 
2 正面が西別岳、左が摩周岳
 
 
4 左の高い山が斜里岳
 
 
 
 
 
 
10 正面の富士山の様な山が雄阿寒岳、その左側に見えるのが雌阿寒岳
 
11 雄阿寒岳のアップ
 
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16 多和平の櫓(やぐら)
 
 
多和平をあとに、車は摩周湖へと向かう。
摩周湖は、今回の旅の一番の目的と言っても過言でないくらいに楽しみにしている場所である。過去2回は、いずれも霧で何も見えなかったので、今回こそは晴れた摩周湖を見たいという思いが強かったが、願いが通じたのか、比較的晴れる日が多い冬場を選んだ甲斐があったのか、今日は間違いなく摩周湖の全容を見ることができそうだ。運転手さんも100%大丈夫だと太鼓判を押してくれた。
 
さすがに、この広い北海道、運転手さんも途中で道を間違ってUターンする場面もあったが、摩周湖第一展望台に続く上り坂に入り、やがて展望台に到着。
10センチ以上の雪が積もっていたが、真っ青な快晴。売店を通り抜けると目の前に雄大な摩周湖の全景が広がっていた。感動的な眺めである。湖面のさざ波までもがはっきりと見える。白く雪を頂いた奥の山々も綺麗に見える。霧の向こうには、こんなに素晴らしい景色があったのだ。この雄大な眺望を前にして、カメラのシャッターを切る回数が増える。
階段を登り、先の方にある高台の展望台に移動する。誰もいない展望台。一段と高いところからの眺めとなり、いよいよ摩周湖独り占めと言いたいくらいに目の前は全て摩周湖である。
 
十分に摩周湖を堪能したあと、次の目的地に出発。
 
17 三度目にしてやっと見ることのできた快晴の摩周湖(2007.12.19)
 
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26 第一展望台から摩周湖の反対側の風景を撮影。高い山は、多分、雄阿寒岳。
 
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30 摩周湖に浮かぶ中島(カムイシュ島)
 
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摩周の町を抜け、屈斜路湖(くっしゃろこ)沿いの道を進んで車は美幌(びほろ)峠へと高度を上げて行く。道路は綺麗に除雪されている。これならレンタカーを借りて自分で運転しても良かったかなあと思ったが、まあ、結果論である。
 
やがて、美幌峠に到着。こちらも雪が10センチ以上積もっている。観光客は全くいない。
タクシーの運転手さんの誘導で坂道を登り、ビューポイントへ。美空ひばりさんの歌碑の前では「美幌峠」の歌が流れている。
記念写真を撮ったあと、運転手さんは先に峠のレストハウスまで降りていった。白い雪面に残るは夫婦二人だけである。
更に階段を登りもう一段高い展望台に向かう。さすがに風が冷たくて寒い。展望台からは、屈斜路湖、さらにその奥の山々が真っ青な空にクッキリと見える。北海道の雄大さを十分に満喫できる眺めである。
いくら見ていても尽きないし、身体が冷えてきたのでレストハウスに戻ることにした。レストハウスの中は暖房が効いて暖かいが客は一人もいない。冬場は商売にならないだろうなあと思いながら、昼食にラーメンを注文。
34 美幌(びほろ)峠にて
 
35 美幌峠より屈斜路湖を望む
 
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美幌峠を下り、次の目的地・屈斜路湖に向かう。
やがて砂湯に到着。ここには沢山の白鳥がいる。運転手さんが白鳥のエサを買って来てくれた。白鳥の方も慣れたもので、エサを持っている人間にどんどん押し寄せて来る。こうなるとこちらも人の子、我れ先にと迫って来る白鳥よりも、近づくことすら出来ない遠くの白鳥が哀れと思い、遠くにパンを投げる。
 
湖畔の売店に入ったら、シマフクロウの彫り物が売られていた。彫り物屋のオヤジさんと話をしていたら、三島に住んでいた事があると言う。話をするうちに安くするからと言うので、結局、番いのシマフクロウの彫り物を買うことに。底の部分に、その場で自宅の住所と夫婦の名前を彫ってくれた。
車に戻ると、運転手さん曰わく、あのオヤジのシマフクロウは値段があって無い様なもの、気分次第で幾らでも値引きするとの事。
 
砂湯を出発したあと、横綱大鵬の生家の前を通り次の目的地・硫黄山へ。
 
42 屈斜路湖で白鳥と戯れる
 
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51 屈斜路湖で買って来た番(つがい)のフクロウの彫り物(中央)
 
硫黄山。3度目の訪問である。元々は今回の予定には入っていなかったのだが、予定していた裏摩周への道が雪で通行止めであったため、時間が余り運転手さんが急遽コースに追加したのだろう。
 
記念写真だけ撮って早々に出発。車に戻ると、運転手さんがアイスクリームは好きかと尋ねる。近くに「くりーむ童話」という美味しいアイスクリーム屋さんがあるのを5年前に来て知っているのでピンと来た。「くりーむ童話ですか?」 と答えたら、運転手さんの方が何故知っているのかとビックリした様だ。
5年ぶりのくりーむ童話。前回訪れた時は5種盛りの超ビッグサイズを食べたが、今回はちょっと押さえてトリプル盛りにした。何度食べても美味い!
 
本日の訪問地はここが最後。車は雪深い道を走り、本日の宿泊地である養老牛(ようろううし)温泉に向かう。
 
52 硫黄山(アトサヌプリ)
 
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養老牛の町に入る。こんもりとした小山に「牛」の文字が刈り込まれているのが見える。
 
3時を少し回った頃、養老牛温泉「湯宿だいいち」に到着。ここの宿は北海道の中でも人気の高い温泉宿である。ずっと前から一度来てみたかった宿であり、1年前から連泊を予約していた。
宿に入ると、ロビーにてお茶とお菓子が出てきた。お茶を飲みながら宿帳に記帳。部屋は2階の220号室。露天風呂付きの部屋である。広い和室、その先には囲炉裏のある板の間があり、和室と板の間の間には石を敷き詰めた2畳ほどの土間が造られていて、部屋全体がゆったりとしている。板の間の窓は大きなガラス窓であり、すぐ下には川が流れている。板の間の左手は露天風呂になっている。それからロフトが付いており、そこには幅広のベッドが置かれている。何とも贅沢な部屋である。
 
54 養老牛の町に入ると、この山の文字が目に入る 
 
55 湯宿だいいちの室内。土間(?)を挟んで、窓側には囲炉裏のスペースがある。
 
56 一面のガラス窓。外には渓流が望める。運が良ければ、夜には、しまふくろうが見られるかも。
 
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58 2階のロフト
 
59 客室露天風呂
 
60 ロフトから1階を見下ろす
 
61 ロフト。天井は低い。
 
一服したあと、早速、宿の大浴場へ。
ここ湯宿だいいちは風呂が素晴らしい。檜の屋内風呂、扉を出ると露天岩風呂、丸太をくりぬいた露天風呂があり、さらに男湯、女湯両方から緩やかな下り坂の通路を下りていくと混浴露天風呂になっている。4時前の時間のため誰もいない。色んな風呂を試した後、混浴露天風呂に下りてカミサンと落ち合う。混浴風呂は結構深くて温度が高めのため長時間は入っていられないが、すぐ横を川が流れていて抜群の景色である。
 
部屋に戻りビールで喉を潤す。テレビを見ながら寛ぐうちに夕食の時間。部屋に夕食が運ばれて来た。ボリュームのある美味しい食事である。
 
夜になったのでロビーに下りる。シマフクロウが訪れるのを待つためである。ロビーの帳場前には、数日前からのシマフクロウの現れた時刻の記録が表示されている。ここのところ毎晩来ている様なので今夜も来るに違いないと期待を膨らませ、窓際の椅子に腰掛けて1時間ほど川の流れに目を凝らす。シマフクロウは現れないが、窓のすぐ下に置いてある厚板の下から雪の庭に何やら生き物が這い出して来ているのが見える。どうやらネズミらしい。
 
粘ってみたが、シマフクロウは姿を現さず、身体が冷えて来たので再び風呂に入ることに。
 
                      つづく